トレー挿入機の位置調整向け低コストの耐久性ベアリング

概要

• 要望： ドライリンR リニアベアリング、ドライリンSHT スライドテーブル イグリデュールJ製スライド部付き、dryve D1 モータ制御システム付きドライリン NEMAステッピングモータ。
• 要件： ネスティングと同様、デネスティングやフリース切断には、トレーごとに位置調整が必要です。これを実現するために、機械メーカーは安全で耐久性があり、費用対効果の高い自動化ソリューションを必要としています。
• 産業： 包装機械
• お客様のメリット： ドライリンリニアガイドは、無潤滑で耐摩耗性が高く、コスト効率に優れています。当社のドライリンSHTスライドテーブルでは、豊富な種類の送りねじ、材質、スライド部をお客様が自由に選択することができます。

吸収パッド挿入機は、プラスチック製トレーに吸収パッドを素早く取り付けることができます。

問題点

プラスチックトレーは、肉、魚、果物、野菜などを鮮度を保ったままコスト効率よく保管するための、スーパーマーケットで一般的なソリューションプラスチックトレーの約50％には、製品を圧力から保護し、発生した果汁を吸収して固める吸収パッドが入っています。（下図1）
2005年にLAD社が開発した吸収パッド挿入機は、パッドを適切な大きさにカットし、ずれないようにパッケージに入れることができます。この機械は世界中で販売されています。このシステムは、1台のマシンが8時間で10万個のトレーを作ることができるという、高速で効率的なシステムです。
吸収パッド挿入機は、一人で操作できるように設計されており、作業距離が短くなるようにU字型に作られています。しかし、吸収パッドはどのようにして最短距離でトレーに入れられるのでしょうか？
まず、従業員はラックにトレーを詰めなければなりません。そこから、トレーは自動化システムに移され、デネスト（分離）されます。フリースはサイズに合わせてカット後に挿入され、2点式の超音波技術を用いて所定の位置に溶接または接着されます。その後、カメラによる品質チェックが行われます。チェックを通過したトレーは、再ネストされた（内側に重ねられた）後に排出されます。これで従業員は、積み重ねられたトレーを取り出して梱包することができます。わずか1分で200枚のトレーを作り上げることができます。
しかし、市場には様々な包装サイズが存在するため、少なくとも1日に1回は簡単に機械を組み替える必要があります。ネスティングと同様、デネスティングやフリース切断には、トレーごとに位置調整が必要です。これを実現するために、機械メーカーは安全で耐久性があり、費用対効果の高い自動化ソリューションを必要としています。

解決方法

LAD社は、モジュラー式のドライリンSHT スライドテーブルから、多種多様な送りねじ、材質、スライド部を自由に選択することができます。これらの製品はドライリンSHT デザイナーを使用して、無料で個別にオンライン構成が可能です。SHTスライドテーブルは、完全に無潤滑でメンテナンスフリーの動作を高精度で実現しています。

トレーラックの調整
初めの工程で、標準のすべり軸受の技術がシステムに活かされます。ラックをトレーに合わせるために、イグリデュールJ製のドライリンR ベアリングを使用しています。ステンレス製軸を無潤滑で支えることができます。

吸収パッドのデネスティング
デネストの位置調整（図2）には、左右ねじを備えた硬質アルマイト処理アルミニウム製のドライリンSHT スライドテーブルを使用しています。これは、ハンドホイールで簡単に調整できます。スライドテーブルのキャリッジは、無潤滑で耐摩耗性の高いイグリデュールJ トライボポリマー製スライド部上を移動します。

吸収パッドの位置調整
吸収パッド幅調整などの細かい作業についても、費用対効果の高いソリューションを提供しています。プラスチック製の低コスト版ドライリンSHT スライドテーブル（図3）は耐久性と費用対効果に優れた製品です。

プラスチックトレーのネスティングと排出
垂直方向の積み重ね、および積み重なったトレーの自動排出には、特別なソリューションが必要でした。ここでは、歯付きベルトを介して接続するアルミニウム製のSHT スライドテーブルが2つ使用されています。排出プッシャーは、ドライリン NEMAステッピングモータで駆動されます。（図4） dryve D1は、シンプルでコスト効率の高い制御を可能にします。（図5）この制御システムは、すべてのステッピングモータ、DCモータ、EC/BLDCモータに対応しています。ソフトウェアを使用せず、インターネット接続のないPCやスマートフォン、タブレットからWebブラウザーを介して操作することができます。

図1：この機械は、8時間以内に10万個のプラスチックトレーにフリースを取り付けることができます。

図2：対向移動型のドライリンSHT スライドテーブルは、吸収パッド挿入機の位置調整を行います。

図3：プラスチック製の低コスト版スライドテーブルは吸収パッドフリースの調整にも適しています。

図4：同期した2つのドライリンSHT スライドテーブルにより、垂直方向のネスティングとプラスチックトレーの自動排出が可能です。駆動はドライリン NEMAステッピングモータが行います。

図5：デネスティング・排出ユニットのリニアアクチュエータ制御には、直感的でコスト効率の高いdryve D1制御システムが採用されています。