産業用ロボット向けトライフレックスR

産業用ロボットのエネルギー供給の寿命を延ばす

多関節ロボットの電源供給には、様々な条件があります。 複雑で多様な動きを一部はオフライン、あるいはプラニング中にプログラミングすることは、ケーブルやホースに対し、高い条件を要求します。 早期故障は多くの場合、生産ラインのダウンタイムにより非常に高くつきます。2003年からのトライフレックスRの開発は、あらゆる条件を考慮して行なわれています。

この接続方法は、高い引張力を吸収し、必要な場所での切り離しや再接続を可能にします。 もちろんケーブルやその他の支持要素は不要です。TRCとTREシリーズでは、外側のストップドッグ（ブレーキ）により、内径で生じる湾曲力は引張力に変換されます。 特に産業用ロボットでは、バランサーやスプリングなどの巻き取り機構は、3D動作での電力供給を機能させるために、多くの場合外側からホースの周囲に構成されます。 ループ状のよじれは最小化されるか、ケーブルは巻き取り機構で干渉するエッジを避けて配置されます。

トライフレックスRのコンセプトが提供する多くの可能性を実現するために、標準的なトライフレックスRシステムや組立済みのファイバーロッドモジュールに加えて、産業用ロボットで使用するための幅広い対応アクセサリを用意しています。 ユニバーサルマウントキットで、ファイバーロッドモジュールをロボットアーム上のご希望の位置に取付け可能です。 ロボットシステムが変更されたり拡張されたりした場合にも、接続部を再調整することで、常に新しい状況に対応することができます。
 
ファイバーロッドで難しいロボット動作に対応。産業用ロボットの極端な動作や様々な動作シーケンスはファイバーロッドで実現できます。 ユニバーサルマウントキットとの接続により、ほとんどすべての動作シーケンスを実行できます。高機能複合素材であるファイバーロッドは非常に大きな復元力を持っており、極端な動きの中でもループの形成を防ぎます。 （システムの変更などで必要な）再調整は、いつでもわずかな労力で行うことができます。

特別アクセサリで自在

開閉が簡単な取付ブラケットはカバーが一体型で、中間リンクあるいは端末固定型、くし歯ケーブルクランプあり・なし、固定あるいは旋回タイプがあります。トライフレックスRプログラムは、特殊アクセサリも揃えています。例えば溶接用電源ケーブル、媒体ホースなど特に大きいホースを使用する場合、イグスの標準的なケーブルクランプ（CFX）の使用を推奨します。このクランプは、多くのロボットメーカーの標準的な延長アーム（30mm）の固定用に2レベルで調整可能なクリップを備えています。 それにより、移動端への接続を理想的な角度で行えます。例えば鋳造やダイカスト鋳造など、超高温の環境でトライフレックスRを使用する場合、保護管全体もしくは一部を、耐熱ホースと共に最高600℃のスパッタから保護することができます。

ファイバーロッドの使用

グラスファイバー製ファイバーロッドは特殊仕上げで、先端にはアルミ製旋回パーツが取付けてあります。ファイバーロッドはそれによって可動側2リンク間に固定し、チェーン内での「移動」を防いでいます。固定端では、5リンクがねじ溝付きロッドで補強されており、ファイバーロッドとチェーン間の相対運動はガイド穴内でのみ補正することが可能です。ファイバーロッドモジュールは、様々な長さで組み立てられた状態で販売しています。固定点側には白いポイント5つが、可動端には最終リンクに白いポイント1つがマーキングしてあります。 発生するてこ力の調整に、固定点には取付ブラケットを２つつけます。これらは、少なくとも8リンク置きに取付ける必要があります。 取付ブラケットはファイバーロッドモジュールとは別に注文する必要があります。

長さが比較的短く、可動部に追加で取付けるトライフレックスR （ファイバーロッドなし）は、第6軸の角度 +/- 180° を超える頻繁な旋回運動を、ロボットに接触することなく行えます。 第5軸の角度が90°より大きい場合、第4と第6軸の角度の和が+/- 180°を超える場合、あるいは設置場所が狭い場合には、組立キットの角度を逆方向にすることを推奨します。ファイバーロッドモジュールはロボットに対してより大きな角度で固定し、戻りの収縮力を釣竿のように活用します。後の動作の設定のないロボットの設計では、ファイバーロッドモジュール長の2倍が、チェーンの移動端に許容されなければなりません。取付ブラケットは、汎用組立キットに含まれています。

それ以外の方法

ファイバーロッドモジュールを使ったトライフレックスRは、当然ながら固定ポイントに取付けられます。 この場合、チェーンは試行錯誤を繰り返し、短縮や延長により動作に合わせて調節されます。その他の方法は、堅スタンド型自立式ファイバーロッドモジュールをトライフレックスRを搭載したロボットの隣または背後に取付けることです。 非常に大きな振幅の結果、保護管は非常に大きな範囲内でロボットの動きに追従します。

移動端上では、トライフレックスRをツールに直接取り付けることができます。これにより、ロボットに直接接続することなくケーブルガイドを提供できるため、動力/各種メディア/バスシステムとのプラグ接続システムなしで、様々なツールを使用することができます。
 第1-3軸を経由して外部のケーブルガイドから電源を供給することは、多くの場合不要です。