この押出ブロー成形機用測定・制御システムには、組立済みのレディーチェーンが搭載されています。マイクロメートル単位でフィルムの幅と厚みが均一になるように製造するこのシステムは、食品業界のパッケージなどに使用することができます。E2ミニシリーズのエナジーチェーンを採用する前は、エネルギー供給システムに必要なコンポーネントをすべて自社で取り付けていました。レディーチェーンソリューションは、軽量化と時間・コスト削減を実現しています。
医療・食品産業用の包装フィルム、農業や建築用の断熱材、家庭やオフィス用のゴミ袋、透明フォルダーなど、フィルムの種類は実にさまざまです。
世界中の自動ブローフィルム押出ラインに、幅・厚みを測定するKündigのシステムが装備されています。Kündig Control Systems社は40 年以上にわたって、フィルム測定のためのソリューションを開発してきました。
これらの装置は測定したデータを即座に表示し、押出成形されたブローフィルムにおけるエラーの発生を防ぎます。これにより、フィルムの品質を向上させ、廃棄物を削減することができます。
同社は幅と厚みを測定する汎用性の高いシステムを幅広く取り揃えています。また追加の装置では、測定データの可視化や、製造プロセスの修正などさらなるデータ処理を行うものもあります。
そのため、押出ブロー成形機では、測定システムとエネルギー供給システムに対する要求が非常に高くなります。プロセス全体を停止させたり、シャットダウンさせたりすることはできません。原則として、1年365日、24時間体制で使用されます。さらに、熱、油、汚れのある環境にさらされます。エネルギー供給システムは、厚み測定のみに使用されます。この静電容量方式では、マイクロメートル単位の測定を行います。
当初は、すべてのチェーンをKündig Control Systems社内でハーネス化していましたが、現在はイグスの組立済みエネルギー供給システムのレディーチェーンを長年にわたり使用しています。チェーンは、ケーブルを収納して、すべてのコネクタ、ラベリング、お客様の仕様に沿った余長を備えた状態で納品されます。そのため、お客様は大幅なコスト削減を実現することができます。
使用しているチェーンは、エナジーチェーンシステムE2ミニです。このコンパクトなチェーンは開閉が簡単で、すべてのケーブルは挿入されて保護されています。これにより、時間と費用を節約できます。チェーンの長さは、5.25mの横置き取付か、3.80mの水平取付で使用されます。横置き型のエナジーチェーンは、アルミニウム製の回転レールに組み込まれ、フィルムの周りを非常に低速で回転します。エナジーチェーンは180°まで回転します。
エナジーチェーン内のケーブルにはチェーンフレックス製品群のデータケーブルと制御・動力ケーブルが、使用されています。動きは低速ですが、S字の動作によりケーブルの長さが常に変化します。それに伴い、引張荷重も常に変化するため、ケーブルにストレスがかかります。当初使用していた他メーカーのケーブルは、コークスクリュー現象が発生し、故障しました。お客様によると、イグスのエナジーチェーン用ケーブルでは、こうした問題は起こっていません。