舞台用の強力なエナジーチェーン

概要

• 要望：エナジーチェーンE4.32型、e-spool、ジグザグ走行のエナジーチェーン
• 要件：舞台装置には高い荷重がかかり、高強度のチェーンが必要です。小さな設置スペースに収まり、低騒音かつ目立たないシステムが求められます。また、容易な設置、メンテナンスフリー、長い耐用年数の実現も要件です。
• 産業： 劇場・舞台装置
• お客様のメリット：E4.32型は軽量で耐摩耗性を備えています。停止時や回転時の騒音を減衰します。e-spoolは、ケーブルドラムに代わる静音で非常にコンパクトな代替品です。ジグザグ走行のエナジーチェーンも、非常にコンパクトで目立たず、静音性に優れています。

組立済みのエナジーチェーンE4.32型は、ベルリンの国立歌劇場において、8つの可動プラットフォームの安全なケーブルガイドを確保しています。

問題点

舞台技術のスペシャリストであるオーストリアのWaagner-Biro Stage Systems社は、完璧なパフォーマンスを実現するステージ作りに取り組んでいます。すべてのプロジェクトはそれぞれ異なっています。各部品は高い性能や耐久性に加えて、あらゆる面で調和することが求められます。Waagner-Biro Stage Systems社は、世界各地の有名な劇場、オペラハウス、アリーナ、多機能ホールを手がけています。クルーズ船には特に省スペースの技術が採用されています。
劇場や舞台の構築には、非常に厳しい技術的要件があります。音響・照明システム、舞台装置、プラットフォーム全体など高い負荷がかかるアプリケーションを、安全かつ確実に移動させることが必要です。劇場では、垂直・水平方向に様々なものが移動します。今日では舞台装置を動かすために、通常、多数のモータとケーブルが使用されています。また、視覚的にも音響的にもパフォーマンスの妨げにならないソリューションが特に求められています。そのため、動力ケーブル、データケーブル、バスケーブルは表に出ない所に設置し、静音性を実現する必要があります。しかし通常、設置スペースは非常に限られています。ケーブル自体がコンパクトで、エネルギー供給システム内で静かに動作し、高い動荷重に耐えるものでなければなりません。そのため強度と堅牢性は重要な特性です。舞台技術者が求めるのは、組み立てとメンテナンスが簡単で、耐用年数を最大化するシステムです。

解決方法

イグスのエネルギー供給システムE4.32型は、13年以上にわたり安全で滑らかな動作を確保しています。特に舞台のプラットフォームでの垂直・水平移動に使用されています。エナジーチェーンはトライボポリマーで作られているため、軽量で耐摩耗性に優れています。また、曲げ半径のストップドッグによりブレーキがかかり、停止時や回転時の騒音を減衰します。
従来、ケーブルドラムは、ケーブルガイドとして舞台装置で使用されていましたが、ケーブル収納スペースや騒音の面で技術的要件を満たせないことがよくあります。イグスのe-spoolは、非常にコンパクトで静音性に優れた代替品です。ケーブルは外部環境から受ける影響、摩耗、引張荷重から常に保護されています。巻き取りの際は、保持バネが内蔵されているため、あらゆる位置で適正な張力を確保します。e-spoolのツイスターバンドはスリップリングが不要で、回転運動中も連続したケーブルガイドが可能です。
舞台や重いプラットフォームを移動させる際は、重量物を何メートルもの高さまで持ち上げることになります。イグスはこうした用途にも、低コストで省スペース、かつ目立たないソリューションを提供できます。従来このようなシステムは、騒音が大きく、大型で目立っていました。それに対して、イグスのジグザグ走行のエナジーチェーンソリューションはコンパクトかつ効果的な代替品となります。エナジーチェーンは逆曲げ半径も可能なためジグザグ構成で収納でき、省スペースです。舞台やプラットフォームを持ち上げると、エナジーチェーンは静かに展開されます。

イグスのe-spoolは、シドニー・オペラハウスのジョーン・サザーランド劇場などの場所で使用されています。