配送先を選択して下さい

国/地域ページの選択は、価格、配送オプション、製品在庫など様々な要素に影響します。

すべての拠点を見る

www.igus.comへ

出荷にかかる時間についてはこちら寿命予測計算ツールはこちら CADダウンロード

マイ・イグス

ショッピングカート

(0)

連絡先

イグス株式会社

〒130-0013　東京都墨田区錦糸1-2-1

アルカセントラル15階

03(5819)2030

03(5819)2055

お問合せを送る

全ての連絡先

JP(JA)

イグリデュールN54 - 材質データ

材質表

一般的特性	単位	イグリデュールN54	試験方法
密度	g/cm³	1,13
色		緑
最大吸湿率（23℃/相対湿度50%）	重量%	1,6	DIN 53495
最大吸水率	重量%	3,6
滑り摩擦係数、動、対スチール	μ	0,15–0,23
最大pv値（無潤滑）	MPa x m/s	0,5
機械的特性
弾性率	MPa	1.800	DIN 53457
曲げ応力　20°	MPa	70	DIN 53452
圧縮強度	MPa	30
最大推奨面圧 (20℃)	MPa	36
ショアD硬さ		74	DIN 53505
物性、温度特性
長期使用最高温度	°C	+80
短期使用最高温度	°C	+120
上限短期周辺温度¹⁾	°C	+140
最低使用温度	°C	-40
熱伝導率	W/m x K	0,24	ASTM C 177
熱膨張率 (23℃)	K^-1 x 10^-5	9	DIN 53752
電気的特性
比容積抵抗	Ωcm	< 10¹³	DIN IEC 93
表面抵抗	Ω	< 10¹¹	DIN 53482

¹⁾無負荷、運動なしの場合。緩和の排除不可。
表01：材質データ

図01: 許容PV値 - イグリデュールN54製スライドベアリング(肉厚1mm)、無潤滑、対スチール鋼製軸、温度20°C、スチール鋼製ハウジング内に組込み

X = スライド速度 [m/s]
Y = 荷重 [MPa]

イグリデュールN54は、バイオポリマーを多く使用した初めてのイグリデュール材質です。イグリデュール材質はすべて無潤滑仕様に加え、さらなる環境負荷の低減に貢献します。優れた摩擦係数と長寿命から、イグリデュール製品のなかでも不動の地位を築いています。

図02: 最大推奨面圧 - 温度による変化 (36 MPa 、+20 °C)

X = 温度 [°C]
Y = 荷重 [MPa]

図03: 変形 - 　荷重と温度

X = 荷重 [MPa]
Y = 変形 [%]

機械的特性

最大推奨面圧は、材質の機械的特性を示します。したがって、摩擦特性への言及はできません。イグリデュールN54 すべり軸受の圧縮強度は、温度の上昇に伴い低下します。図02はこの関係を示しています。長期使用温度+120°Cの場合、許容面圧は10 Mpa未満です。

図03はラジアル荷重をかけた時のイグリデュールN54の弾性寸法変化率です。

m/s	回転	揺動	直線
連続	0,8	0,6	1
短時間	1,5	1,1	2

表02: 最大スライド速度

許容滑り速度

イグリデュールN54製すべり軸受が最も広く採用される領域は間欠運転ですが、最高速度は稼動の種類によって異なります。表02に示した速度は、ベアリングの最小負荷での限界値です。さらに高荷重になるとPV値による限界により、許容速度は荷重増加に伴って下がります。

すべり軸受の許容表面速度

すべり軸受の許容PV値

イグリデュールN54	使用温度
下限	- 40 °C
上限、長期	+ 80 °C
上限、短期	+ 120 °C
アキシアル追加保護が必要になる温度（これを超えた場合）	+ 60 °C

表03: 温度限界 - イグリデュールN54

温度

短期許容温度の上限は+140℃であるため、周囲温度が高いあらゆる用途で使用可能です。ただし、イグリデュールN54軸受の圧縮強さは、温度の上昇につれて低下します。高温の使用では更なる摩擦熱の発生を考慮する必要があります。 +60℃以上の高温環境では、ベアリングの抜け止めをする必要があります。

すべり軸受の使用温度・耐熱性

図04: 摩擦係数とスピード、 p = 1 MPa

X = スライド速度 [m/s]
Y = 摩擦係数μ

図05: 摩擦係数と荷重、 v = 0,01 m/s

X = 荷重 [MPa]
Y = 摩擦係数μ

摩擦と磨耗

イグリデュールN54は低い摩擦係数を示します。ただし、軸表面が粗すぎると摩擦係数も増えることにご注意ください。軸粗度 (Ra) は0.1 から最高0.4 μmまでを推奨します。

イグリデュールN54すべり軸受の摩擦係数は、表面速度の影響をわずかだけ受けます。

それより大きい影響を与えるのは荷重で、その上昇により、摩擦係数は0.8まで下がります。

イグリデュールN54	無潤滑	グリス	油脂	水
摩擦係数　µ	0,15 - 0,23	0,09	0,04	0,04

表04：イグリデュールN54のスチールに対する摩擦係数
（Ra = 1 µm、50 HRC）

すべり軸受の摩擦係数

すべり軸受の耐摩耗性

図06: 磨耗、さまざまな軸材質を使用、回転（ p = 1 MPa, v = 0,3 m/s）

X = 軸材質
Y = 磨耗 [μm/km]

A = アルミ、硬質アルマイト処理
B = 快削鋼
C = S50C
D = S50C、クロム硬化
E = STKM12A
F = SUS304
G = SUS440B

軸材質

ここでは、適した軸材質を選択することが重要です。イグリデュールN54が硬いあるいは柔らかい軸のどちらに適しているかは、一概には言えません。しかし、｢硬い」表面の方が寿命が長くなる傾向があります。 1MPを超えた過重では、摩耗が明確に上昇しづつけます。

すべり軸受の軸材質

図07：揺動時および回転時における軸材質Cf53（S５０C）についての摩耗量と面圧の関係

Y = 磨耗 [μm/km]

A= 回転時
B= 揺動時

媒体	耐性
アルコール	＋～ 0
炭化水素	+
グリス、油脂、無添加	+
燃料	+
希釈酸	0～+
強酸	-
希釈アルカリ	+
強アルカリ	0

+ 耐性あり 0 制限付きで耐性あり - 耐性なし
すべての記載値は室温時 [+20 °C]
表05：イグリデュールN54の耐薬品性

電気的特性

比容積抵抗	< 10¹³ Ωcm
表面抵抗	< 10¹¹ Ω

耐薬品性

イグリデュールN54製スライドベアリングは、優れた薬品耐性を備えています。また、潤滑材に対しても、ほとんど全てに対して耐性を持ちます。ほどんど全ての有機弱アルカリ・酸に対し、イグリデュールN54は耐性があります。

放射線

イグリデュールN54製すべり軸受は、放射線に対して条件付で使用可です。放射線への耐性は、強度1 x 10⁴ Gy.までです。

耐紫外線性

イグリデュールN54製スライドベアリングは紫外線耐性があります。

真空

真空では、水分がわずかながらガス化します。真空使用は条件付で可能です。

電気的特性

イグリデュールN54製スライドベアリングは電気絶縁です。

最大吸湿率
+23 °C/50 %時の相対湿度	1,6 水-%
最大吸水率	3,6 水-%

表06：イグリデュールN54の吸水率

図10：吸湿率

X = 湿度吸収 [重量%]
Y = 内径Øの縮小 [%]

吸湿率

イグリデュールN54製スライドベアリングの湿度吸収率は、標準大気内でおよそ1.6%です。水中での飽和限界はおよそ3,6 %。

径 d1 [mm]	軸 h9 [mm]	イグリデュールN54 E10 [mm]	ハウジングH7 [mm]
3まで	0 - 0,025	+0,014 +0,054	0 +0,010
> 3 bis 6	0 - 0,030	+0,020 +0,068	0 +0,012
> 6 bis 10	0 - 0,036	+0,025 +0,083	0 +0,015
> 10 bis 18	0 - 0,043	+0,032 +0,102	0 +0,018
> 18 bis 30	0 - 0,052	+0,040 +0,124	0 +0,021
> 30 bis 50	0 - 0,062	+0,050 +0,150	0 +0,025
> 50 ～80	0 - 0,074	+0,060 +0,180	0 +0,030

表07：圧入後の公差（ISO 3547-1による）

組込み公差

イグリデュールUW製すべり軸受は、公差hで設計した軸（最小でもh9を推奨）に対応する標準ベアリングです。

ベアリングは H7公差で圧入するよう設計されています。受け穴への公称寸法での組込み後、ベアリング内径はE10公差に自動的に調整されます。特定の寸法については、公差は肉厚によって異なります（製品概要表をご覧下さい）。