メンテナンスフリーを実現した全自動バリスタシステム

• 要望：出力ユニット向けベアリング
  
• 要件：メンテナンスフリー、持続的な低起動トルク、引っかかりなし、腐食がなく衛生的、食品用途対応
• 用途：自動販売機

MyAppCafeは、Rothweiler Feinwerkmechanik社の協力のもと、カスタマイズされたコーヒーを数秒で入れる全自動コーヒーロボットを開発しました。特殊なミルクシステムにより、詰め替えなしで650杯分のコーヒーを作ることができます。お客さまはマシンのタッチスクリーンやアプリで商品を選び、お好みのデザインでミルクフォームをのせて、直接キャッシュレスで支払うことができます。そして、スマートフォンをマシンの読み取り機にかざすと、数秒後には自分のコーヒーを受け取ることができます。また、パートナーや友人に、自分のオリジナルコーヒーをコードにしてメッセンジャーで送ることもできます。
最初のシステムは、2020年8月にカールスルーエのポストギャラリーで稼働しました。その他、ジンデルフィンゲンにも設置されており、海外からの問い合わせも多数来ています。今後、街中や駅、空港などで必ず見かけるようになるでしょう。

「当カフェのコーヒーマシンは1時間に120杯のコーヒーを作ることができますが、訓練を受けたバリスタが同じクオリティのコーヒーを作ろうと思ったら、1時間で20杯しか作れません」とMyAppCafé技術担当マネージングディレクターのBora Yelkenkayalar氏は言います。

問題点

システム設計において、インターフェイスの問題、出力システム、ベアリングは特に大きな課題となりました。ベアリング選定基準で最も重要な２つのポイントのうちの１つは、メンテナンスフリーなことでした。それは、「長年使っていると、液体やコーヒーのカスなどがベアリングに混入する可能性があるためです。また、暑さや寒さの変化により結露や蒸気が発生し、ベアリングに影響を与えることもあります。これは、他の食品の出力システムにも当てはまることです。標準的なボールベアリングの使用を考えましたが、これらの問題に対応できるかわかりませんでした。そこで、あらゆる状況を確実にカバーできるソリューションを探していました」と、Dirk G. Rothweiler氏は述べました。ベアリング選定基準の2つ目のポイントは、長寿命な低起動トルクです。「これは、特に低速起動時に重要です。当社のサーボモータは、非常にゆっくり起動し、少し加速した後、再び慎重にブレーキをかけながら完全に停止します」ベアリングは、できるだけ力を損失することなく回転運動を実現する必要がありました。

解決方法

この用途には、すぐに取付可能なイグリデュール ロータリーテーブルベアリング04シリーズが最適です。製品は、無潤滑でメンテナンスフリーのイグリデュールJ製すべりパッドとアルマイト処理アルミニウム製リングを組み合わせた設計になっています。このシリーズのすべりパッドは予圧がかかっているため、全使用期間を通じて内部隙間はありません。イグリデュールJは、無潤滑運転での摩擦係数が非常に低く、スティックスリップが発生しにくいことが特徴です。また、食品機械で使用される一般的な洗浄剤に耐性があり、吸湿性も低いため、湿潤環境でも使用することができます。

このベアリングは長寿命です。イグスの試験施設で行われる数百万回に及ぶ広範な試験に基づくオンラインツールは、お客様の使用条件に合わせて正確に予測寿命を計算することが可能です。

システムの出力ユニット：中核要素にイグスのイグリデュールロータリーテーブルベアリング PRT-04-60が使用されています。

約9平方メートルの箱の中で、ロボットがさまざまなコーヒーを作り、提供します。

MyAppCafeのアプリを使って、独自のデザインをのせた自分だけのオリジナルコーヒーを作ることができます。