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ロボットケーブルとは?可動ケーブルやキャブタイヤとは違う?構造・種類・選定

ロボットケーブルは、耐屈曲性や耐久性に優れた可動ケーブル

ロボットケーブルとは、主に機械や産業ロボットの可動部でも使用される、耐屈曲性や耐久性に非常に優れた可動ケーブルのことを言います。ロボットケーブルの構造や固定ケーブルやキャブタイヤケーブルとの違い、種類、適した選び方まで解説します。

ケーブルには2種類あります、固定ケーブルと可動ケーブルです。その名の通り、固定ケーブルは動かない箇所に、可動ケーブルは動く箇所に用いられます。ロボットケーブルとは、可動ケーブルの一種で、主に機械や産業ロボットの可動部で使われる耐屈曲性に優れたケーブルのことを指します。
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ロボットケーブル「チェーンフレックス」とケーブルキャリア「エナジーチェーン」 イグスのロボットケーブル「チェーンフレックス」

産業用多軸ロボットとロボットケーブル

ロボットケーブルとは

固定ケーブルと可動ケーブル、ロボットケーブルの違い

世界に存在するほとんどのケーブルは、固定され動かない用途で用いられる固定ケーブルです。電柱から延びる電線をイメージして下さい、固定されていますよね?動かない箇所には固定ケーブルが用いられます。基本的に心数や電圧、耐油性や耐熱性などが同じ場合、耐屈曲性を気にしない分、固定ケーブルの方が可動ケーブルよりも安価になります。

可動ケーブルには固定ケーブルの機能に加えて、可動に耐える耐屈曲性や耐久性が必要になります。また一口に可動ケーブルと言っても、一日一回少しだけ曲がるのと、50cmの距離を秒速50cmで1分間に60回動くのでは必要な性能が異なります。ロボットケーブルに決まった規格はありませんが、一般的に後者のような産業機械やロボットなどの高速・高加速・高頻度の動作に耐えられる可動用ケーブルのことをロボットケーブルと呼びます。

さらには機械やロボットの可動部でも、左右首振り運動、上下首振り運動、一軸直動運動、多軸直動運動と様々な可動方法があります。その動き方によってロボットケーブルに求められる特性は異なり、それぞれの動きに合わせた特性を持つことが優れた耐久性、ひいては長寿命に繋がります。

ロボットケーブルはメーカーにより、FAケーブル(Factory Automationの頭文字より)と呼ばれたり、その特性から耐屈曲ケーブル、高柔軟ケーブルと呼ばれることもあります。

ロボットケーブルの構造

ロボットケーブルの構造は主に、シース(外被)、シールド、内被、線心の撚り、絶縁体、導体、中心材で構成されています。メーカーや種類によって、シールド無しのものや2重シールド、また内被ではなく介在を使用したものや、中心材がない場合もあります。

イグスではすべての構成箇所において、可動部での断線を防ぎ高い耐久性を実現する工夫を施しています。
1, 中心材
引張力を軽減し、撚りが内側に入り込むことを防ぎます。

2, 導体
動力や信号などの電気を伝送します。細い銅の素線を撚り合わせた場合が多く、イグスでは耐屈曲性が最適になる直径・ピッチ長・ピッチ方向で撚り合わせています。

3, 絶縁体
導体に流れる電気を遮断します。絶縁材は、ケーブル内部で互いに固着しない仕様でなければなりません。

4, 線心の撚り
最適なピッチ長で撚られた線心は、可動時に機械的負荷を均質化し断線を防ぎます。イグスでは線心数が12本以上の場合、層撚りではなく2~3本ずつ撚った線を更に撚り合わせた束撚りを採用しています。

5, 内被
線心の撚り構造をサポートします。内被ではなく介在や充填材の場合もあります。イグスでは主に撚り構造を強固にガイドする隙間に食い込む充実押し出し構造の内被を採用しています。

6, シールド
ノイズを防ぎます。ロボットケーブルの場合、シールドは幾度の屈曲に耐える最適な編み角度で引き締まった構造であることが必要です。

7, シース(外被)
外被は機械的負荷、温度、薬品などからケーブルを保護します。必要な耐油性や耐熱性、耐屈曲性などの用途や使用環境によって、必要な外被材質を選択します。イグスでは主にPVC外被、PUR外被、TPE外被を提供しています。

ロボットケーブルとキャブタイヤケーブルの違いは?

特定の用途に特化した性能か、規格に沿った汎用性か

「キャブタイヤケーブル」は主に給電したまま移動や可動をする用途で用いられるケーブルで、特定のJIS規格に基づいたケーブルを指します。そのため、絶縁体、外被に使用する材料、被覆の厚さなど様々な用途で使えるような仕様になっています。汎用性がある一方、JIS規格であることは様々な制約をうけ、製造メーカ―独自の工夫を施すことが難しくなることでもあります。

イグスのロボットケーブルは、JIS規格ではないため「キャブタイヤケーブル」とは呼びません。しかし機械やロボットの動作における高い屈曲性と耐久性に特化し、その用途において最適の性能になるよう独自の工夫をしています。様々な用途での平均的な屈曲性能か、特定の用途に特化し、その分野での最高の性能か。この違いが、キャブタイヤケーブルとイグスのロボットケーブルとの違いです。

イグスのロボットケーブルにおける許容電流や導体断面積の一覧は下記をご参照下さい。また、特定のキャブタイヤケーブルからの置換えについてのご質問などお気軽にお問い合わせ下さい。

ロボットケーブルの種類

ロボットケーブルはその動きに合わせて大きく2種類あります。直動の動き(1軸の動き)に適するものと、ねじれを伴う三次元の動きに適するものです。三次元の動きの代表に多軸ロボットがありますが、この場合3Dの動きに耐える耐捻回性を持つロボットケーブルを選ぶ必要があります。

直動用も捻回用も同じように、制御ケーブルから、動力ケーブル、ツイストペアケーブル、イーサネットケーブル、エンコーダケーブル、CCLINKケーブル、イーサネットケーブル、光ファイバーまで様々な種類があります。

ロボットケーブル:チェーンフレックス種類はこちら

 

1)直線運動用ロボットケーブル

一方向の動き(1軸の動き)に対応するケーブルです。多くは決まった一定の距離(ストローク長)を特定の速度で往復します。

直線運動用ロボットケーブルはケーブルキャリア内に配線され共に使用される場合と、ケーブルのみで使用される場合があります。ケーブルの負荷は、速度や距離などの走行条件と曲げ半径に大きく影響を受けます。しかし、ケーブルキャリアと共に使用することで曲げ半径を規定しロボットケーブルに過負荷がかかるのを防ぐことができます。速度や頻度がそこまで高くなく、特にケーブルをブラリと吊り下げて上下に動くような動きにおいてはロボットケーブル単体でケーブルキャリアレスで使用される場合もあります。

断線を防ぐためには、ケーブルの選定と合わせてケーブルキャリアの選定及び組合せや配線方法も重要となります。イグスの場合、ケーブルキャリア(エナジーチェーン)とロボットケーブルを両方製造しているため、最適な組合せ及び配線方法をご提案することが可能です。
1)直線運動用ロボットケーブルの直動のイメージ 1)直線運動用ロボットケーブルの動きのイメージ例

2)捻回・3次元運動用ロボットケーブル

ねじれを伴う三次元の動きに対応するケーブルです。三次元の動きの代表に多軸ロボットがあります。直線運動用と同じようにケーブルの負荷は、速度や距離などの走行条件と曲げ半径やねじれの角度に大きく影響を受けます。三次元用のケーブルキャリアと共に使用することで可動方向および可動範囲を規定しロボットケーブルに過負荷がかかるのを防ぐことができます。

断線を防ぐためにはケーブルキャリアの選定及び組合せや配線方法も重要となります。イグスの場合、三次元用ケーブルキャリア(トライフレックス)も耐捻回ロボットケーブルも両方製造しているため、最適な組合せ及び配線方法をご提案することが可能です。
2)捻回・3次元運動用ロボットケーブルの動きのイメージ(多軸ロボット) 2)捻回・3次元運動用ロボットケーブルの動きのイメージ(多軸ロボット)

ロボットケーブルの選び方

用途や動き、配線される場所の状況に合わせて選ぶことが大切です。電圧や心数に加え、大きく分けて次の4つの点に気を付ける必要があります。それは、1,曲げ半径や速度などケーブルにかかる負荷、2,ストローク長さ(走行距離)、3,使用環境(耐紫外線性、耐油性、難燃性が必要など)、4,捻回の有無です。

例えば常にクーラントがかかるような工作機械内の場合は耐油性の高いTPE外被を選ぶ必要があるかもしれませんし、ストローク長が長い場合その距離に対応したものを、狭小スペースの場合は小さな曲げ半径のものを選択する必要があります。屋外のクレーンに使う場合は耐紫外線性や耐寒性を考慮しなければなりません。また、多軸ロボットのように、ねじれを伴う動作の場合は耐捻回性のあるケーブルを選択します(イグスの場合CFROBOTケーブルカテゴリー内からの選択になります)。

イグスでは、負荷条件、ストローク長さ、耐油性、捻回性によってクラスを分類しています。さらに使用条件から最適なケーブルを選定可能なオンラインツールをご用意しています。ご不明点がある場合はいつでもヘルプデスクまでお電話またはメールにてご連絡下さい。新規設計時の選定サポートや技術的な質問から、ケーブルの置換えによるコスト削減のご提案までお手伝いいたします。
 

1)ロボットケーブルの曲げ半径

ロボットケーブルの曲げ半径は通常「ケーブル径の何倍」という形で決まっています。ロボットケーブルにおける許容曲げ半径/最小曲げ半径とは、ケーブルに損傷を与えることなく複数回の屈曲が可能な最小の半径のことを指します。ロボットケーブルの最小曲げ半径は使用環境と使用ケーブルに依存します。

2)ロボットケーブルの外被の選択

屋内か屋外か、油や薬品がかかるか、使用箇所の周囲温度はどのくらいか、耐熱性や難燃性が必要なのかなど、使用環境に応じて外被を選択する必要があります。加えて、ロボットケーブルケーブルでは低粘着性かつ耐摩耗性に優れた外被材質を選ぶ必要があります。

3)ロボットケーブルの耐油性・耐薬品性

アルカリ、酸、オイル、燃料など、対応が必要な薬品に応じて、適切な外被材質を選択する必要があります。

4)ロボットケーブルの耐熱性・耐寒性

非常に高温または低温の周囲温度で動作し続ける必要がある用途には、耐熱性や耐寒性に優れたロボットケーブルを選択する必要があります。

ロボットケーブルについては、その選定方法に迷われる方も多いかもしれません。イグスでは当初、樹脂製ケーブルキャリアであるエナジーチェーンのみを販売していました。しかしながら機械の高速化や高度化にともない、ケーブルキャリア内の配線ケーブルが断線してしまったというご相談を多く頂きました。そこで、特にケーブルキャリア内で長期間使用できるケーブルとして研究開発をし生まれたのが弊社のロボットケーブル、チェーンフレックスになります。
イグスのロボットケーブル チェーンフレックスは、多くの屈曲回数、長い耐久性を必要とする用途において特に高い評価を受け、数十年にわたりケーブルキャリア エナジーチェーンと共に世界中のお客様にご使用いただいております。機械のダウンタイムに繋がる断線を防ぎたい場合や、ケーブル交換を減らすことでメンテの手間や全体的なランニングコストを削減したい場合は、ぜひイグスまでお問合せ下さい。

イグスには業界最大規模のロボットケーブルのテスト施設があります。自社試験施設で多くの試験を行い、その蓄積したデータを使用することで、オンラインツールでケーブルの寿命予測計算をすることが可能です。
ロボットケーブル試験施設&テストデータ
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