機械データ収集のためのスマートセンサー技術を用いた状態監視システム

「信頼することは良いことだ、確認することはさらに良いことだ」― スマートプラスチックを使用すると、システムを完全に制御できるようになります。スマートプラスチックは、イグスの高機能プラスチック製品と最先端のセンサー技術を組み合わせました。エナジーチェーンとケーブル用の状態監視システムi.Senseは、複数のコンポーネントを組み合わせて構成されています。

ご使用のシステムの状態を監視するために、作業内容に応じて、さまざまなセンサーがご利用になれます。つまり、押し引き力等の機械的要素およびケーブル品質等の電気的要素等、作業内容に応じて、センサーを選ぶことができます。制御盤に接続されたi.Senseモジュールは、すべてのセンサーデータを評価し、フォローアップアクションを作動させます。これにより、PLC機械制御システムへの直接入力と場所を選ばないオンラインダッシュボードでの 視覚化が 可能になります。それが、スマートファクトリーでの状態に基づいたメンテナンスの基礎となります。

インテリジェントな状態監視システム、i.Senseのメリット、恩恵、付加価値 ：

技術を上げる

• 機械の稼働率を高め、耐用年数を最大化する
• リアルタイムの機械データ収集による故障解析の利便性向上
• インダストリー4.0/スマートファクトリーコンセプトへの簡単統合

▼ コスト削減

• 予期しない設備停止や機械故障を回避
• 早期の破損発見によるメンテナンスコスト削減
• 状態に応じてメンテナンス実施

i.Senseセンサー

i.Senseスマート状態監視センサーは、可動する機械類の動作状態を連続で監視するときに使用するセンサーです。使用目的に応じて、機能も色々使えます。エナジーチェーンでは、押し引き力監視 (i.Sense EC.P) および早期のチェーンリンク破損検知 (i.Sense EC.B) に使用されます。

エナジーチェーン内のチェーンフレックスケーブルの場合、最新のスマートプラスチックセンサー技術を使用して、ケーブルの引張力監視 (i.Sense CF.P) 、ケーブル品質の測定 (i.Sense CF.Q) およびバスケーブル劣化状況の測定 (i.Sense CF.D) が可能です。状態監視用のi.Senseセンサーはすべて、後日エナジーチェーンシステムやエナジーチェーンに組み込むことも可能です。

i.Sense 評価モジュール

設置センサーの計測データは、対象設備の制御盤内に取り付けられた i.Sense Module IIに送られ、設備動作を継続させながら判定評価されます。測定値がエラー判定された場合、動作異常が検知されユーザーまたは機械の制御システム（例：Siemens PLC）に直接報告されます。

最新の第２世代モジュールでは、エナジーチェーンとケーブル用の最大4つの状態監視センサーを1つのiSenseモジュールへ同時に接続できるため、設置スペースとイニシャルコストを大幅に節約できます。新しいモジュールは、WLAN/SMSによるリモートリセットやSMS/Eメールアラーム機能など、多くの典型的なインダストリー4.0ユースケースも提供します。

i.Sense 接続

i.Senseモジュールは、緊急時の機械全体の故障を防ぐため、PLCプラント制御システムへの直接統合以外にも他のネットワークオプションを提供しています。一つは、オプションのSMSモジュールによる場所を遠隔へのアラート通知です。もう一つは、収集したすべてのセンサーデータをオンラインダッシュボードに出力することです。

状態監視ダッシュボードでは、スマートプラスチックセンサーを搭載した部品の残りの製品寿命が、オンラインあるいはローカルで一目で分かるようになっています。また、現在の状態が、信号の色で表示されています。これにより、システムオペレーターは設備の状態を一目で把握することができ、次のメンテナンス時期を事前に計画することができます。

「最高の信頼度」

「プラントや製品のデジタル状態監視とネットワーク化のおかげで、部品の状態を継続的に記録し、修理や交換が必要になった場合は、速やかに予測通知を受け取ることができるようになりました。」
Güdel Deutschland社カスタマーケア責任者ダニエル・バンガーター氏Güdel relies on condition monitoring for the energy chains on linear robots

世界中のお客様の使用事例

国際的な自動車生産工場、世界的なクレーン産業、地域の下水処理場などで i.Sense 状態監視システムが採用され、メンテナンスコストの削減や機械の故障停止時間発生防止に成功しています。

使用事例一覧へ

エナジーチェーン用プッシュ/プルフォース状態監視システム i.Sense EC.P

• エナジーチェーンにかかるプッシュ/プル力を測定
• しきい値を超えた場合は、装置の停止信号を出力

エナジーチェーン用破損検知状態監視システム i.Sense EC.B

• エナジーチェーンの故障を早期に検知
• システムへの過負荷やそれによる故障を防止

低コストの状態監視システム i.Sense EC.W

• リアルタイムのエナジーチェーン状態監視
• 機械の制御システムに有線で直接接続

チェーンフレックス用外部ストレス状態監視システム i.Sense CF.P

• ケーブルクランプ部に直接かかる力を測定
• 引っ張り力がしきい値を超えると、NC接点信号送信をトリガーとして装置を緊急停止

導体劣化状態監視システム i.Sense CF.Q

• ケーブル導体の屈曲による劣化を計測
• 導体断線の進行が大きくなると警報信号を送信したり、必要に応じて接点信号をPLCに転送しシステムを停止します。

データ伝送特性監視システム i.Sense CF.D

• ネットワークケーブルに統合。追加の計測ケーブルは不要
• 断線の進行による通信状態の変化を検知
• NC接点、もしくはネットワークを経由して警告を表示

寿命予測計算システムの強固な基盤を築くには、個別の状態監視システムのスマートネットワークが必要です。イグスでは、寿命予測計算システムを「i.Cee」と呼んでいます。「i.Sense」はすべての状態監視システムを指します。

ここでの中心的な要素 i.Ceeソフトウェアと、i.Sense状態監視センサーをエナジーチェーンやすべり軸受、リニアキャリッジなどで組み合わせることで、通常の製品をスマートテクノロジー対応製品に変えることができます。このアップグレードにより、実際の使用データに基づく最大製品寿命と最適なメンテナンス時期をリアルタイムで決定することが可能となります。

状態監視システムとは？状態監視とは、機械（特に回転部品や可動する作業）、システム、またはプロセスの状態を定期的または連続して記録したり監視したりすることです。

状態監視システムとは？状態監視システムは、機械の動作を理解する上で極めて重要であり、機器の信頼性にとってなくてはならないものです。

装置、機械、プラントメーカー（OEM）にとって、状態監視システムにはどんなメリットと付加価値があるのでしょうか？成功事例の多くで、生産の最大化、製品寿命の延長、メンテナンス費用の削減というメリットが確認されています。

産業用で、可動作業の状態を監視するシンプルなソリューションはありますか？あります。スマート状態監視センサーi.Sense EC.Wを使用すれば、わずか数百ユーロで、残りの寿命期間中、ご使用のエナジーチェーンシステムの状態を連続して監視および表示します。

状態監視ソリューションにはどのようなサービスがあって、どのような部品を使用しますか？状態監視には、さまざまなセンサーや、システムに属する既存のデータソースへのアクセスが必要です。これにより、外部環境パラメータだけでなく、機械的要因と電気的要因の両方を記録することができます。全ての機械データはi.Senseモジュールのようなゲートウェイおよびエッジデバイスで集約、分析され、配信やダッシュボードで表示できるようにします。

状態監視と寿命予測計算は、互いにどのように適合して、連携するのでしょうか？ 個々の状態監視部品から発信される信号はすべて、予防保全としても知られる寿命予測計算システムに必要なデータ基盤となります。イグスでは、予知保全に関連するすべてをi.Cee（"see" = I see ahead）という用語を使っています。

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