耐温度特性に優れるケーブルは、極端な温度での使用に向けて特別に設計されています。耐熱性ケーブルと耐寒性ケーブルがあります。温度範囲に応じて、これらの極端な温度エリアでは特別なチェーンフレックスケーブルが使用されます。非常に高温または低温の周囲温度で動作し続ける必要がある用途には、耐温度特性に優れるケーブルが好まれます。ケーブルは幅広い産業で使用されていますが、そこには多くの厳しい要件があります。例えば、耐寒性に優れたケーブルは冷却や空調設備、オフショアでよく使われます。また、耐熱性に優れたケーブルは一般的に冶金、鉄鋼、圧延機、セメント、ガラス、セラミック加工などで使用されています。高温、低温、どちらの場合もケーブルの機能や信頼性は通常の周囲温度の場合と同じように確保しなければなりません。用途によっては、季節による温度変化も屋外で使われるケーブルの外被に影響を及ぼします。常に動き続けるロボットケーブルの場合、周囲環境からの不利な影響に加えて機械的負荷もケーブルの製品寿命に作用します。イグスは、高温・低温の悪条件に対応するために、イグス一社から供給できるチェーンフレックスケーブルとエナジーチェーンで構成される完全なエナジーチェーンシステムを開発しました。

このため、イグスではDIN仕様に準拠した試験に加えて、チェーンフレックスで使用されるすべてのケーブルの 外被材質で試験を実施しています。 イグスの環境試験室で、実温度環境での試験が可能です。 約4億ストロークを実際の条件下でテストした結果に基づき、新しいチェーンフレックスカタログは「固定部」「可動部」「エナジーチェーン」の3つのカテゴリー別に提示している唯一のサプライヤーです。 この情報はお客様にとっての安心であり、イグスの保証を強化するものでもあります。 イグスは、これらの実際の試験結果に基づいて、保証する耐用年数を導き出しています。 曲げ半径の選択にも同じ原則が適用されます。

耐温度特性の3つのカテゴリー

エナジーチェーン：この試験では、ケーブルに指定した曲げ半径、セパレータ、ブラケットを取り付けます。取り付け後、ケーブルをイグス試験標準値に従って可動させます。可動は-40℃までの温度で気候コンテナ内で行われます。構造が損なわれることなくエナジーチェーンから取り外された場合（特に外被が破損していない場合）、その試験は合格とみなします。可動部：DIN EN 60911-504 による可動試験。ケーブルを試験温度まで冷却します。ケーブルを試験温度に16時間以上さらした後、マンドレルに巻き付けます。取り出し後、目視検査を行います。この巻線マンドレル試験では、ケーブルの外被が損傷していない場合に合格とみなします。固定部：DIN EN 50305による固定部試験。ケーブルは試験温度で定位置に保持され、試験片がその上に落とされます。この耐寒衝撃性試験では、ケーブルの外被が損傷を受けていない場合に合格とみなします。

最小限のメンテナンスと高い機能信頼性を実現する耐熱ケーブル

高強度の製造が求められる場所でも、耐熱ケーブルが信頼性を発揮します。 過酷な条件に対応できるよう設計されており、長ストロークのエナジーチェーン内など耐熱性と耐屈曲性が要求されるあらゆる分野でその価値を証明しています。

イグスは専門的用途に対応できる高度なポリマー製品を提供しています。 開発中は、あらゆる製品とシステムが確実に調和することが特に重視されます。高負荷でも確実に動作し、長寿命であることは、量産化に向けた開発・イノベーションの前提条件です。 耐熱ケーブルを長期間使用できるよう、イグスではチェーンフレックス プロセスで生産しています。 材質が温度の上昇・下降による熱膨張あるいは熱収縮を吸収し、高い弾性疲労を防止します。 線心や撚り構造も可動用に最適化されているため、この高品質の外被構造はケーブル内側から補完されています。

これらの重要な性能により、イグスの耐熱ケーブルは、継続的な点検やメンテナンスが困難で費用がかかる場所に最適なケーブルとなっています。 用途分野には鉄鋼産業や樹脂加工のほか、サウナも含まれます。 イグスの耐熱ケーブルは、最高180℃まで耐えられるトライボフィラメントの最適なパートナーとなります。 各ケーブルは、アクセサリーや補助パーツでサポートすることで本来の性能を発揮します。 そのため、完全なソリューションを提供するために、プラグインコネクタ、ガイドチャンネルのモジュラーキット、ケーブルクランプシステムも提供しています。