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イグスのケルン工場では、2021年から、100パーセントグリーン電力を使用しています。生産時間は増えましたが、エネルギー効率が40%向上した新しい射出成形機に交換したため、電力消費量は11%削減できました。また、イグスでは2021年に生産現場とオフィスの暖房をクライメイト・ニュートラル(気候中立)ガスに切り替えました。しかしながら、射出成形機からは大量の熱が発生するため、暖房に資源を消費していることが懸念事項となっていました。2023年の時点で、射出成形機のうち約800台が、複数の建物に分散して設置されています。
結果 機械の廃熱を利用して暖房を行う「機械熱回収システム(MHRS)」でガスの利用を不要に
計画 ドイツ・ケルン工場内での暖房にガスは使用せず、エンジニアや機械技術者、つまり産業界全体でこのコンセプトを自由に利用できるようにする

暖房コンセプトの概略図
射出成形機の油圧モーターでは、射出成形プロセス中に熱が発生します。オーバーヒートを防ぐため、モーターは冷却水で冷却されます。冷却水は冷却塔から供給され、そこからポンプで成形機へ送られます。そこでモーターの廃熱を吸収して温度を上げ、ファンヒーターへ送られます。ファンヒーターは、吸い込んだ空気をこの水で加熱して、ホールを暖めます。同時に、熱くなっていた冷却水はこの過程で冷やされ、再び冷却塔に戻り、サイクルが再び始まります。
このシステムはカスタマイズが可能で、特定の生産エリアでも、一定の温度を確保することができます。熱交換器を経由しないため、迂回する必要がなく、温度損失を防ぐことができます。コンプレッサーで水を追加加熱する必要もありません。ファンヒーターを通過する際に熱が取り除かれるため、冷却塔での冷却要求が減少し、冷却に必要な電力も節約できます。

コントロールユニットの詳細図
イグスのエンジニアが開発したこの制御装置は、生産ホールのファンヒーターに最大限の熱エネルギーを供給すると同時に、過度な高温により機械が損傷することを防ぎます。熱を帯びた冷却水は、装置の右側にある配管から装置に入ります。水は、電子制御されたボールバルブを通って、温度を測定する流量計に流れます。この部分の冷却水の温度は、少なくとも、室温と同じ温度となっています。これにより、ダートトラップと手動ボールバルブを経由して、ファンヒーターに水を送ることができるようになります。そうでない場合は、電動ボールバルブが通路を塞ぎ、電動ボールバルブを介して迂回路に流れます。
水は、ファンヒーターを通過するときに冷やされます。ここの時の温度は、温度センサーが記録します。度差と流量からファンの熱出力が計算され、ディスプレイに表示されます。配管内の水は高温のため、配管に触れて火傷することがないよう装置をロックします。戻り配管は汚れるため、ダートトラップで荒い粒子をろ過します。ダートトラップの交換時は、ボールバルブを手動で閉じます。これにより、ファンヒーターから水が逆流してユニット内に溢れることを防止できます。

「ホール暖房」プロジェクトのように、アイデアから実現まであっという間ということもあります。このプロジェクトでは、試験を行って、試行錯誤を繰り返し、そして突然、突破口が開かれて、たとえガスが止まっても、同僚はTシャツ姿で働き続けることができるようになりました。2023年4月現在、この技術を無料で提供できるように、準備を進めているところです。
熱を使うコンセプトがいつ、どのようにご利用いただけるかについては、ニュースレターをご購読いただくか、このページを定期的にご覧ください。

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特別なのは、暖房システムだけではありません。建物の構造自体もです。ケルンにある本社の建築は、「お客様は、私たちの活動の中心に位置する太陽である」というコンセプトに従って建設されました。遠くからでも、新旧の工場を支えながら、空に向かってそびえ立つ黄色の柱が見えます。この柱のおかげで、内側に壁を作る必要がなくなったため、設計変更や拡張が柔軟にできるようになりました。