送りねじナット FAQ
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ドライスピン 送りねじテクノロジーに関するQ&A

セルフロック機能の送りねじとは?フランジ型送りねじナットの組付け方法は?樹脂製送りねじナットの最大許容荷重は?現在の用途でもベアリングのクリアランスを縮小できる?無くせる?送りねじは給油が必要?
イグスが皆様の疑問にお答えします。このページでは、送りねじに関する疑問・質問がトピックごとに詳しく解説されています。イグスのドライスピン送りねじテクノロジーの特長をご覧ください。

送りねじナット

送りねじナット

送りねじ

送りねじ

計算式

計算式

概論

概論

► ドライスピン多条ねじの製品ラインナップにはどのようなものがありますか?

各寸法のナットと送りねじを幅広く提供しています。 直径は4~20mm、ピッチは2.4~100mmを揃えています。 豊富なランナップにより、ドライスピンのねじ形状はほとんどすべての用途に対応します。

► 従来のボールねじを、ドライリン送りねじで置き換えられますか?

基本的には可能です。 パラメータ(アキシアル荷重、回転速度など)、及び位置決め精度が要件を満たしている必要があります。 送りねじの技術担当者が、用途に合った送りねじシステムの選択をサポートいたします。 

► 従来の送りねじと比べて、ドライスピンにはどのような利点がありますか?

► 高効率
► 静音、低振動の動作
► ねじ山の非対称性により30%長寿命
► 摩耗を最大25%低減

ドライスピン送りねじ駆動によるコスト削減効果は?

ドライリン送りねじナットは、金属製の送りねじナットに比べ、最大50.9%費用対効果に優れています。また、同等の樹脂製送りねじナットに比べ最大69%、ボールねじに比べ最大50%費用対効果に優れています。

► セルフロック機能付きの送りねじとは?

セルフロック機能とは、外部から力が加わらない限り、送りねじと送りねじナットが動かない機能です。 ピッチと摩擦係数に関係します。

► ドライスピン送りねじ駆動の使用温度範囲は?

トライボロジー的に最適化されたイグリデュール材質製の送りねじナットは、-20°Cから+90°Cの温度範囲で使用できます。

► イグスには、ドライスピン送りねじに対して、どのような送りねじサポートがありますか?

6~24mmのネジサイズに対応した送りねじサポートブロックをご用意しています。 取付部は、すべり軸受または高加速対応のボールベアリングから選択できます。 すべての送りねじサポートブロックは、適合する送りねじクランプリングと同様に、硬質アルマイト処理アルミニウム製です。

► 不要なベアリングのクリアランスを防ぐ方法は?

適切なナット材質の選定のほか、予圧機能が効果的であることが実証されています。 台形ねじやドライスピン多条ねじでは、アンチバックラッシ、ゼロバックラッシ、低クリアランスの各種予圧式の送りねじナットもご用意しています。 

► イグスの送りねじ駆動は給油が必要?

当社では無潤滑ベアリングを提唱しています。イグス製品に潤滑剤は不要なのです。しかし、お客様からよく「WD-40や他の潤滑剤を使ってベアリングを潤滑してもいいですか?」というご質問をいただきます。 


送りねじナット

送りねじナット

► 樹脂製送りねじナットの最大許容荷重は?
JGRMねじナットとステンレスプレートを組み合わせた特殊タイプの場合、最大許容静荷重は6MPaです。 
► フランジ型送りねじナットを取り付ける際の注意点は?
ポリマー製のフランジ型送りねじナットの取付けで気を付けるべき最も重要な点は、最大締付けトルク 2.5Nm を超えないことです。   また、固定ねじは、ねじ止め剤等を追加して固定することを推奨します。 
► スリーブ型送りねじナットを取り付ける際の注意点は?
ポリマー製スリーブ型送りねじナットの取付けには、アキシアル方向とラジアル方向に固定する機能が必要です。 選択肢として、送りねじとのセット使用で、ラジアル方向の固定ができます。 板金リングで、アキシアル方向の固定ができます。
送りねじナットに不要なクリアランスがある場合の対処方法は?
正しい材質選定に加えて、予圧機構が不要なアキシアルクリアランスの低減に効果的であることが実証されています。当社のドライスピン多条ねじおよび台形ねじでは、ゼロバックラッシ、低クリアランス、アンチバックラッシの3種類の予圧式送りねじナットがあります。ここでは、低クリアランスの送りねじナットの利点と取付方法をご紹介します。
送りねじ

送りねじ

► 一条ねじと二条ねじの違いは?

一条ねじにはらせんが1つあります。 つまり、ピッチ(ねじ山間の間隔)は、送りねじの1回転で進む距離(リード)でもあるのです。
 
もう1つ条数を追加すると、送りねじは1回転で2倍の移動距離(ピッチの2倍)になります。 直線移動量の算出は、ねじ山の数にはよらず、ピッチが影響します。 これは、当社のドライスピン多条ねじも同じです。

ドライスピン送りねじはどのように製造されますか?
イグスでは、回転方式と自転方式という2つの製造工程があり、どちらの工程にも特別な仕様があります。イグスでは、コスト削減、良好な表面仕上げ、長寿命という点から、回転方式を標準工程として採用しています。自転方式は、少量生産や公差の狭い非常に精密なねじに適しています。
オンラインで個別の送りねじを構成できる?
わずか5分で送りねじの構成が可能です。コンフィギュレータでは、最適な送りねじを素早く選定し、軸端加工を構成することができます。また、お客様の構成の寸法図も生成します。
材質

材質

ドライスピン送りねじナットで使用できる材質は?
イグスの送りねじナットでは、イグリデュールJ、イグリデュール350、イグリデュールR、イグリデュールA180、イグリデュールJ200、イグリデュールE7、イグリデュールW300の6種類の材質をご利用いただけます。各材質の違いや利点は、こちらをご覧ください。
材質の面圧
材料MPa
イグリデュールJ4 MPa
イグリデュールW3005MPa
イグリデュールA1803.5 MPa
イグリデュールJ3502 MPa
イグリデュールE70.5 MPa
イグリデュールJ2002 MPa
イグリデュールR2 MPa
公差

公差

► 製品の公差は?
300mmに対して0.1mmのピッチ精度の他、送りねじの軸端加工および送りねじナットの機械加工でお客様ご希望の公差に仕上げます。
台形ねじ、二条台形ねじ、左右台形ねじの公差は?
DIN 103準拠、公差等級 7e
計算式

計算式

► 必要有効接地面積:
Ae = Faxial / ppermitted [mm2]
► PV値:
pv = preal x v
► 表面速度
v = nxd1xπ/60,000[m/s]
► 回転数
n = vx1,000x60/πxd1 [rpm]
► 送り速度:
s=nxP/60,000[m/s]
► 駆動トルク:
Mta= Faxial x p/2000 x π x η
Mte= Faxial x p x η/2000 x π
► 台形ねじの荷重容量の計算方法

高性能ポリマー製台形ねじナットの荷重容量は、面圧、滑り速度、そしてそれによって起きる熱によって決まります。 温度挙動はさらに、運転時間、選択した送りねじ材質、そしてその熱伝導率による影響を受けます。
 
イグリデュール材質のスライド速度 (m/s)

イグリデュール材質回転時
長期
iglidur® J1,5
iglidur® W3001,0
イグリデュールA1800,8
イグリデュールJ3501,3

 
► 最大許容PV値

寸法表に記載のPV値と接地面積のパーセンテージから許容すべり速度を求め、そこから各ねじサイズの送り速度を決定することができます。
 
ドライリン樹脂製ナット、無潤滑使用した場合の標準値 (ストローク 500mm)。 非常に短いストロークや長いストロークについては別途計算が必要になります。

運転時間 EDPV値最大[MPaxm/s]
100 %0,08
50 %0,2
10 %0,4
► 用語リスト
Faxialアキシアル (軸) 方向の力
Ppermitted最大許容面圧 5N/mm2
preal選択したサイズで実際に発生する面圧
Ae real選択した台形ねじナットの有効接地面積
Pピッチ
d1軸径
Mta駆動トルク [Nm]
回転運動を直線運動に変換する場合
Mte駆動トルク [Nm]
直線運動を回転運動に変換する場合
v表面速度 [m/s]
Øs送り速度 [m/s]
n回転数 [rpm]
η効率
► ねじサイズの選択と実表面圧力の決定:
preal = Faxial / Ae real [MPa]

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