ISO 14644: クリーンルームのクラスを決める規格
ISO 14644(日本では JIS B9920-1)は、クリーンルームおよびクリーンルームエリアに適用される国際規格です。 この規格によってクリーンルームのクラスが決められます(ISO 1~9)。 この規格はクリーンルーム設備の設計、運用、点検等の側面も考慮しています。
ISO 14644はもともと半導体産業に向けに制定されましたが、2001年に旧規格US FED STD 209Eに取って代わりました。 そして現在では、航空宇宙、光学、製薬、食品、医療技術、ヘルスケアなど、多くの業界で定着しています。
クリーンルームをクラス分けするにあたり、ISO 14644は空気中の粒子濃度に焦点を置いています。 本規格では、空気1立方メートルあたりの最大許容粒子濃度の限界値を規定しています。 清浄度クラスは、ISO 1~9に分類されます。ISOクラス1が、最も高い清浄度クラスです。 これを達成するには空気1立方メートルあたり、0.1μmの粒子数が10を超えないことが求められます。
濃度を均一に特定するため、上記規格は粒子限界値の他にも、認識可能な試験方法を規定しています。 最新の粒子測定器は、可能な限り正確な測定を行うために、多くの場合、レーザーダイオードを装備しています。 表は、面積あたりの測定点数の最小値を示しています。 各測定点の平均値が限界値を超えていない場合に、クリーンルームは要件を満たしたことになります。