生産機械に使われる耐久性に優れ、メンテナンスフリーのすべり軸受とリニアベアリング

• お客様の要望
  すべり軸受イグリデュールJ、すべり軸受イグリデュールG、RJM/RJMPシリーズのリニアベアリング、ドライリンTシリーズのリニアベアリング、SLWE-PLシリーズのドライリン送りねじモジュール、ドライリンW-1660
• お客様の要件
  動的で短いストロークを伴う高速生産なため、優れた摩耗値と耐久性のある材質で作ったベアリングが必要。システム内に髪の毛や埃があるため、無潤滑のソリューションも必要。
• 産業分野
  機械工学
• お客様にとってのサクセスストーリー
  Wöhler Brush Tech社は、リニアベアリングおよびすべり軸受で使用する様々なタイプのイグリデュールを調達しています。この材質を使えば、無潤滑でメンテナンスフリーの軸受を作ることができます。潤滑剤を配合したベアリングの摩擦係数が最適化されているため、製品も長く使えるようになります。

ベアリングへの要求が高い機械
Wöhler Brush Tech社製の生産機械は、お客様のからの要望があれば、高速生産も可能です。毎分60本のフラットブラシを生産する同社のシステムは、ブラシ生産の性能において、（非公式の）世界記録を保持しています。こうした機械の稼動により、2つのことが明らかになりました。まず、ブラシ製造には、多数の協調動作が必要であり、その多くは、ダイナミックで短いストロークで動作しています。そのため、こうした動作に対応できる軸受は、頑丈なだけでなく、耐久性がある材質で作られている必要があります。第二に、カットされたブラシから出る毛や埃も、ベアリングにとって大きな問題となります。そのため、機械の全作業工程は、もっぱら毛の刈り込みと平滑化で構成されています。潤滑剤と組み合わせると、毛は固着しやすくなります。そこで、耐久性に優れており、メンテナンスと潤滑が不要なソリューションが必要となりました。

ソリューション―イグリデュールすべり軸受とドライリン・リニアベアリング
Wöhler社の設計者は、同社製の機械を稼働するために、ある重要な決定を下しました。その結果、現在、同社では、様々な回転およびリニアベアリングに、高機能ポリマーを使用したイグリデュールシリーズのすべり軸受とドライリンシリーズのリニアベアリングを使用しています。
ベアリングの材質について言えば、Wähler社は、イグリデュールJと汎用品のイグリデュールG（イグリデュール材質の詳細についてはこちら）を主に使用しています。これは、この材質が、中・高荷重、中程度の摺動速度、中程度の温度に、汎用的に使えるためです。またWöhler社では、リニアベアリングにはイグリデュールJを、回転および旋回運動にはイグリデュールGを主に使用しています。

すべり軸受もリニアベアリングも、切削粉塵があるにもかかわらず、メンテナンスは不要で、予防メンテナンスも必要ありません。これは、ベアリング材質が無潤滑で作動するためで、外部から潤滑剤を加える必要もありません。また、潤滑剤を使用していないため、毛をカットしたり滑らかにしたりする際に発生する粉塵が付着することもなく、軸受部にも固着しないので、粉塵は簡単に取り除くことができます。

丸棒もまた、その実力を発揮
Wöhler Brush Tech社では、イグリデュールとドライリンのベアリング製品だけでなく、丸棒も使用しています。例えば、FP900B機では、フラットブラシ用のハンドルが40本、中央の回転テーブルに固定されています。ここで使用されているグリッパーは、イグリデュールJ材質を使った丸棒から作られており、社内で加工して製作しました。ここでは、ボールベアリングもカムローラーも必要ありません。

Wöhler社は、同社のお客様のサービスエリアで、丸棒を多く利用しています。例えば、Wöhler社は、お客様の機械にある既存の駆動システムを改造しました。このお客様は、フィラメント生産で、ボール循環式リニアガイドを備えた歯付きベルト駆動を使用していました。同社がお客様に提案したのは、丸棒から削り出したイグリデュール製リニアベアリングJを使った駆動ガイドでした。結果は、非常に納得のいくものになりました。すでに稼動している機械では、軸はわずか55日で8000キロを走行しましたが、摩耗の兆候はまったく見られなかったのです。

位置調整におけるリニアベアリングとリニアテーブル
Wöhler社では、RJM/RJMPシリーズのリニアベアリングを使用して、フラットブラシマシンFP900Bにある軸受部でシリンダーをガイドしています。ドライリンT シリーズのリニアベアリングは、複数の軸の位置調整を行って、その存在価値を証明しました。接着剤塗布後にブラシを滑らかにする場合、比較的強い力とすき間のない位置調整が要求されます。この時、Wöhler社の設計者は、軸の直径が16 mmで高い剛性を確保するSLWE-PLシリーズのドライリン送りねじモジュールを使用します。最も重要なのは、ドライリンW-1660ダブルレールガイドで、Wöhler Brush Tech社製のブラシマシンにも使用されています。

機械用の幅広い製品にアクセスできるこのメーカーにとって、当社のオンラインショップも重要なツールです。当社のオンラインショップでは、部品番号で部品の検索が可能で、価格も一緒に表示されます。また、ベアリングに関する計算を行ったり、CADデータをダウンロードすることもできます。こうした機能により、お客様は、設計時間を節約することができます。