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イグリデュールすべり軸受のよくある質問(FAQ)


1. イグリデュール製すべり軸受は、軸受の受け穴部分にどのように固定されるのですか?

イグリデュール製すべり軸受は、軸受け外径の公称寸法で受け穴(H7公差)に圧入し、それによって固定されるよう設計しています。 これは、いわゆる「しめしろ」があるからです。軸受外径は圧入していない状態では、受け穴より0.1~0.25mm程度(公称寸法により異なる)大きくなっています。 内径も、圧入した状態で初めて最終寸法・公差になります。


2. どうしてこれほど多様なイグリデュール材質があるのでしょうか?

イグリデュール材質には過去30年間、お客様からさまざまなご要望が寄せられ、それに対応して多様になりました。優れたすべり軸受材質の開発は、単に特性ひとつを開発するということではありません。 よくあることですが、ひとつの特性を改善すると別の特性が後退してしまいます。 多くの使用においては標準材質、すなわちイグリデュールG、J、X、W300、M250種があれば、必要な技術的要求を満たすことができます。
しかし、特殊条件あるいはとくに使用条件が厳しい場合、または量産品で最終的に技術・価格を決定する製品となると、その他のイグリデュール材質への重要性が高まります。 ここ数年、新しいイグリデュール材質が導入されることにより、無潤滑すべり軸受の使用領域がさらに広がってきました。


3. イグリデュール材質の設計はどのようになっていますか?

イグリデュールベアリング素材には、イグリデュールがもつ通常の特性以外に、各素材がそれぞれ備える用途・仕様に応じた特長があります。 設計関連のその他の情報


4. 適切なイグリデュール材質はどのように選べばよいでしょうか?

いくつかの使用データでは、イグリデュール製品ファインダーを使った事前選択が、またはイグリデュール寿命計算機による寿命計算が可能となりました。 これにより、幅広い材質から適合する材質への絞込みが迅速になりました。


5. イグリデュールのエキスパートシステムでは、イグリデュールW300とイグリデュールJが最も長寿命の製品だと示しています。
どれを採用したらよいでしょうか?

イグリデュールJイグリデュールW300は、イグリデュール材質の中で最も耐摩耗性に優れ汎用性が高いベアリングです。 寿命が同等でどちらの場合でも十分である場合には、用途の限界パラメータによって選択を行う必要があります。イグリデュールJは吸湿性がわずかで耐薬品性に優れているため、湿潤エリアに適しており、イグリデュールW300はより温度耐性が高くなっています。


6. どうしてグリデュールすべり軸受は潤滑剤を必要としないのでしょうか?

イグリデュール材質は非常に特殊な構造で、 熱可塑性マトリックス、繊維強化材、固体潤滑材で構成されています。基礎およびマトリックス材質が非常に優れた摩耗・摩擦特性を備え、さらに固体潤滑材がその最適化を図っています。 したがって走行中、軸受表面には常に十分な潤滑材が供給されています。 潤滑油やグリス等を外部から加える 必要がありません。 質問への映像


7. イグリデュール製すべり軸受を計測してみたら、カタログ寸法より大きいことがわかりました。
何がそうしているのでしょうか?

イグリデュール製すべり軸受は、受け穴H7に圧入する圧入型の軸受 です。 この圧入によって、ベアリングはハウジング内に固定され、また内径がこれにより一定の寸法に決まります。
軸受の検査は、最小寸の穴に組込んで行います。軸受は圧入していない状態で測定すると、圧入後と比べ外径・内径ともに圧入しろ分、大きくなっています。
軸受はに製造も組付けも丁寧に行っていますが、組付け寸法と公差に多少の差が生じる場合があります。 原因としては、以下が考えられます:

測定面の位置

穴あけが適切でないので、ベアリングの外側が削られる

使用した圧入冶具センタリングピンにより、ベアリングの内径が広がった

穴がh7公差に対応していない

ハウジングの材質が柔らかく、圧入時に広がった

軸が推奨公差域hに収まっていない

測定が測定線内で行われていない

イグリデュール製すべり軸受のピンゲージ測定

8. すべり軸受が数個必要で、 価格は決定条件ではありません。
どのイグリデュール軸受が一番優れていますか?

残念ながら、「一番優れたイグリデュール製すべり軸受」というものはありません。 価格が最も高い軸受が、どの使用条件においても一番、耐久性が高いというわけでもありません。 「御社使用に最も適したイグリデュール製すべり軸受」でしたらございます。
重要なのは、軸受選択は使用条件によって決まるということです。 求められる条件が明確であればあるほど、技術および経済条件に合致した最良の軸受を選ぶことが出来ます。
ここでは、当社オンラインイグリデュール製品ファインダおよびイグリデュール寿命計算アプリケーションをお使いいただけます。 御社で計算する時間がない場合には、使用データをお送りいただければ当社で計算いたします。


9. イグリデュール製すべり軸受の色は自由に選べますか?

残念ながら「ノー」です。色は通常、 各原材料の組合せによって生じるものです。材質に適合して製品特性に影響を与えない配合にするためには、1色しか選べない場合もあります。 とくに摩耗挙動は、色素も含む材料の組合せによって決まります。別の色素を加えることで、摩耗値が数倍になる場合も多々あるからです。 したがって、イグリデュール材質はそれぞれ1色のみで、それが各製品を特徴づける結果になっています。


10. イグリデュール製すべり軸受はどのように組付ければ良いのでしょうか?

イグリデュール製すべり軸受は圧入軸受です。内径は受け穴H7への圧入後、相応する公差に調整されます。しめしろは内径の2%まで可能。これにより軸受の確実なすわりを確保します。 ハウジング内でのアキシアル/ラジアル方向へのズレ発生を避けます。
ハウジングの穴は全軸受とも公差H7を設定し、これは可能な限り滑らかで均一な仕上げでなければなりません。組付けは、スタンプで行います。センタリングピンあるいはキャリブレーションピンを使用すると、軸受の損傷あるいはすき間を大きくしすぎることになりかねません。

イグリデュール製すべり軸受の圧入

11. イグリデュール製すべり軸受の接着を推奨しますか?

標準的なケースでは、瞬間接着剤で上手くいく経験を持っています (例えば ロックタイト401等) 。 イグリデュールJ等、接着が難しい材質には、2種の接着剤を使うと(例えば ロックタイト406 + プライマー770)、数段よい結果が得られます。 高温の場合には、エポキシ樹脂系接着剤 (例えば Hysol) での接着状態が良いこともわかっています。
接着する場合はいずれも、ワークの接着面が清浄で油脂がない状態であることが重要です。 技術洗浄でも、簡単な油脂除染でも可能です。 また接触面を粗目にすることも、接着性能を引上げるのに有効です。
ただ接着はあくまでサポート機能ですから、これが圧入固定に取って代わるものにはなりません。


12. イグリデュールプラスチック製すべり軸受は、どうして環境にやさしいのでしょう?

1.1 当社イグリデュールN54プラスチック製軸受には、その54%に再生可能な原材料を使用しています。

テレビ番組「セサミストリート」の蛙ケルミットならば、「緑でいるのも簡単じゃないんだよ」ということになるでしょう。 ケルミットは手人形なので、そう言えば済むのかもしれません。今日では多くの企業が、COx値を削減するためにさまざまな方策を練っています。しかし「環境にやさしい企業」には、一晩でなれるというものではありません。 通常はさまざまな分野で多種多様な変更を行って、その結果として「環境にやさしい企業」となれるのです。 イグリデュールプラスチック製すべり軸受は環境にどのような貢献をしているのでしょうか? プラスチック製軸受の使用が、環境への有害な影響を削減することが出来るというのは、少し違和感があるでしょうか。

イグリデュールプラスチック製すべり軸受が環境にやさしいといえる4つの側面:

1. プラスチック製すべり軸受は潤滑剤を必要としません。それがまず環境への貢献です。たとえば米国1カ国だけでも、工業用潤滑剤が年およそ40億リットル消費され、その約40%は何らかの形で環境に拡散されているのです。当社は材質開発を継続的に行ってトライボロジーを最適化し、それによって金属製軸受に代る環境にやさしいプラスチック製すべり軸受を、産業の各分野に提供してきています。 潤滑・給油が欠かせない金属・銅製軸受と異なり、イグリデュールプラスチック製軸受は固体潤滑材を材質内に埋込んでいます。したがって、こうした物質が外部に押出・流出することがありません。軸受はグリスも油脂も必要としないので、環境汚染の原因を作りません。

2. プラスチック製すべり軸受は非常に軽量です。 つまり、プラスチックの使用量そのものを削減します。また航空機、車輌、屋外使用機器等の二酸化炭素排出量の削減にも貢献します。重量の削減は慣性を減らし、エネルギー消費を削減するからです。

3. プラスチック製すべり軸受はとくに薬品耐性に優れ、これも環境への特性です。 金属製品は往々にして、環境に好ましくない電気めっき槽を使い、またエネルギーも集中的に必要とします。

4.プラスチック製すべり軸受の製造には、金属製軸受より必要エネルギーが少ないのも特長です。 たとえばアルミニウム1ℓを製造するには原油15ℓが、ステンレス鋼1ℓには原油12ℓが必要です。 これに比べ、プラスチック1ℓを製造するには原油は1ℓしか必要となりません。さらに、植物油をベースとしたプラスチックの開発が進むことにより、この値は今後さらに減少していくでしょう。

製品は重量が増えれば増えるだけ、これを運動させるために必要なエネルギーも増加します。

13. イグリデュールプラスチック製すべり軸受は、軸の選択にどのような影響を与えますか?

1. 費用からみた側面

イグリデュールプラスチック製軸受の多様性

多くの企業にとって、コスト削減は大きな課題です。省コスト性の高い軸材質を選べるか否かは多くの場合、軸受材質いかんにかかっています。

たとえば、ボール軸受には非常に硬度の高い(60HRC~) 滑らかな軸を必要とします。 銅製軸受も同様で、軸は軸受に使用されている銅より硬くなければなりません。これが対応する軸の選択を制限することになります。 省コスト性の高い軸材質は、こうした軸受には使用できません。
プラスチック製すべり軸受はその一方で、各種軸材に使用できるため軸選択の幅を広げます。 当社イグリデュール製すべり軸受には、非常に幅広い材質を取揃えています。
省コスト性の高い軸材質も、使用に適したイグリデュール製軸受となら組合わせることが可能で、必要とする寿命も得られます。 軸受と軸の寿命は、機械および設備の寿命と同じ長さがなければなりません。 しかし一方で、なぜ機械寿命をはるかに超えた高コストの軸・軸受を選択する必要があるのでしょうか?

2. 摩耗の側面

滑らか過ぎる軸表面の侵食

軸・軸受システムには、コスト要因以外にも着目しなければならない点が多々あります。 これに留意しないと、使用した軸受の機能そのものに大きく影響を与えます。 たとえば軸表面が粗い場合、摩耗が問題となります。 軸表面が粗すぎると、軸受表面の粒子をやすりのようにして削り取ってしまいます。 一方、これが柔らかすぎると、軸と軸受に粘着が発生し摩擦が大きくなります。 静・動摩擦間に非常に大きな差がある場合、接触する2つの面の間にスティックスリップ現象と呼ばれるものが発生します。これが大きなきしみ音の原因となります。


さらに、研磨性粒子が軸受および軸表面に与える影響があります。 軸受と軸の間に何らかの粒子が入り込むと、両者の摩耗が大きく進みます。 汚れ、埃、切粉、紙繊維等の粒子は、摩耗を大きく進ませる要因となります。 固体潤滑材を材質内に埋込み、それにより自己潤滑性を持つ軸受材質は、表面にグリスや油脂を載せていません。したがって、汚れ環境でも明確な長寿命を示します。異物粒子が巻き込まれず、軸や軸受表面にこうしたものが固着しないためです(潤滑油をたっぷり塗った自転車チェーンがどれだけ汚れるかを見れば明確です)。 つまり、汚れ環境での使用においても、こうした軸受を組合わせれば廉価な軸を採用することが可能になるのです。 市場には非常にさまざまな軸材質が出回り、軸受に与える摩耗の影響もさまざまです。たとえばアルミ、スチール鋼、ステンレス鋼、クロムめっき鋼等。最終的には、仕様および使用条件がそれぞれの軸の寿命を決めます。 適合するイグリデュール製すべり軸受を選べば、市場に出回る軸のほぼすべてを採用することができます。

アルミ製軸を使用した摩耗試験

硬化クロムめっき軸は非常に硬く滑らかです。 イグリデュールプラスチック製すべり軸受の摩耗は、この軸を使用した場合には他軸に比べて少なくなります。 しかし表面の粗度が足りないので、場合によってスティックスリップ効果が起きる可能性があります。少負荷で軽量化が求められる場合には硬化皮膜アルミ製軸が、そして湿潤領域および食品製造環境では各種ステンレス鋼製軸が多用されます。 ここでも最良の摩擦値はイグリデュールJとの組合せで得られます。


14. ピンゲージ測定はどうしたら良いでしょうか?

1.1 当社ではピンゲージを使った「Goテスト」(適合試験)を行います。当社軸受をスペックに従って組付けた後、それがきちんと機能するかどうかを検証するのです。

まず、軸受を試験用穴に圧入します。 ここでは、軸受に損傷を出さずに組込むよう留意します。 受け穴への角度を25~30度にするのが理想的です。 さらに、軸受圧入には平らなスタンプのあるプレスを使用することを推奨します。 それがもっとも効果的で、 軸受のしっかりした収まりを確実にします。 ハンマーを使用すると、軸受にエッジが発生する恐れがあります。

1.2 すべり軸受の組付けには、プレスを使った圧入を推奨します。

軸受組付け後、本来のピンゲージGo検査を行います。 ここで「Go(適格)」というのは、ボルトが自重できちんと下に収まった状態で、「No-Go(不適格)」というのはボルトが引っかかっている状態です。 通常、 ピンゲージを0.01mmにして、どの寸法でこれが引っかかるかを正確に測ります。

ピンゲージ検査は、ボルトが実際の使用の軸のような働きをして軸受最狭の断面を表すので、精度が非常に高い品質チェックです。 通常はこれがまさに使用側面を を決めます。 とくに直接関連のない射出成形による不整合等が考慮されないので、プラスチック製軸受にはピンゲージ検査が適合します。  実際に使用してから、ならし運転時に軸受と軸の間の不均一性が整合され、適切なスライド面が形成されます。
軸受の品質検査は他の方法でも行えます。ただ方法によっては、プラスチック製軸受では不正確さが発生し得ます。 とくにノギスの使用は避けます。 精度によりますが、ノギスは基本的には大まかな品質チェックに使うものです。 ノギスから測定点に加えられる圧力によって、測定値に誤りが出る可能性があります。ピンゲージ検査の方が、はるかに正確です。

こうした検査はアクセス条件次第で量産パーツでも直接、行えます (特別な試験品を必要としません)。


15. 自己潤滑性のあるプラスチック製すべり軸受とは、一体何が特別なのでしょう?

均一構造のすべり軸受、予測可能な特性、高機能プラスチック製

エンジニアによっては、開発中の製品にプラスチック製軸受を使用することに足踏みするかもしれません。 おそらく長年、金属つまり銅製軸受を使用してきた経験から、あるいは条件が困難な場合にプラスチック製品を使うことに思い至らないからなのかもしれません。 しかし、プラスチック製軸受は極度な高温あるいは激しい負荷や高回転数に十分耐えます。 設計時には、使用できる可能性すべての長所と短所を知った方が良いでしょう。 自己潤滑性ポリマー製軸受には、固体潤滑材が微小粒子となって材質全体に均一に組込まれています。 運転時には、この固体潤滑材が摩擦係数を引下げる働きをします。 これは潤滑油やグリスのように洗い流されてしまうこともなく、また均一構造で軸受壁全体に分散しています。層状構造と異なるのは、軸受壁厚全体がほぼ同じスライド条件で摩耗に対応できるということです。

ほとんどのイグリデュール材質には、圧縮強度を引上げる強化材を使用しています。 それにより高負荷および局部荷重にも耐えます。
イグリデュール製すべり軸受はこうした構造によって、荷重条件により多種の軸タイプと組合わせることができます。 結果、コスト面でも常に最良の組合せを選択することが可能になるのです。
高機能プラスチック製イグリデュール軸受は、通常のどこにでもあるプラスチック製軸受と同じではありません。 イグリデュールプラスチック製軸受では、使用条件パラメータを使った寿命計算ができます。 当社には、「エキスパートシステム」とよばれる特別なデータバンクがあります。ここに荷重、回転数、温度、使用パラメータ等を入力すると、システムが保存している試験データを元に、適合するプラスチック製軸受および予測される製品寿命を計算します。

複合軸受は数層で形成されていますが、柔らかいスライド層は異物あるいは不適切な取扱いによって簡単に損傷を起こします。

イグリデュールプラスチック製軸受は簡単なプラスチック製すべり軸受から一歩出て、予測可能な検証済み機械コンポネントへと歩調を進めています。主な特長をまとめると以下のようになります。

1.手間のかかる固形潤滑の使用が不要: 自己潤滑性軸受には、固体潤滑材が材質に組込まれています。 摩擦係数を引下げ、また汚れ、埃、その他の不純物質に強いのが特長です。

2. メンテナンスフリー: プラスチック製軸受はほぼすべての使用領域で、銅または金属製の層あるいは射出成形軸受に取って代わることができます。 汚れ、埃、薬品に対する耐性が高いため、プラスチック製軸受を組付けた後、「すべてのケアを忘れてもよい」と言われるほどです。

3. コスト削減: プラスチック製すべり軸受は、コストを最大25%まで削減します。 非常に高い摩耗耐性とすぐれた摩擦係数が特長で、別の高価な軸受に多くの使用領域で取って代ることが可能です。

4. 摩擦係数および摩耗が低いまま一定に保たれる: プラスチック製軸受はその構造上、寿命期間を通じて常に低い摩擦係数と摩耗を維持します。 金属使用の複合軸受ではスライド面が汚れで損傷しやすいのに比べ、プラスチック製軸受は総じて長寿命です。

5. 完全な耐食性と高い薬品耐性: プラスチック製軸受は錆びることがなく、またさまざまな周辺媒体に対して耐性を持ちます。


16. イグスプラスチック製すべり軸受の中心技術は何ですか?

当社開発部門では毎年100種を超える新コンパウンドを開発しています。

材質は当社が長年に亘って数百種のコンパウンドを備えるまでに開発し、今日、ポリマー製すべり軸受カタログ内には40項目を有しています。構造はほとんどの場合が同様です:

1. 基礎ポリマーは軸受を決める基本的特性、すなわちトリボロジー、機械、温度、化学特性を備えています。

2. 繊維および充填材は軸受負荷容量を引上げます。

3. 固体潤滑材は、摩耗および摩擦特性を最適化します。

当社は各使用領域に対して新しいポリマーの配合を開発。試験室では年1万件の試験を実施しています。 多くの軸受メーカーと異なるのは、当社が高機能プラスチック材質の事業に集中し、その結果、射出成形で省コストなすべり軸受を生産できることです。こうしたプラスチック製すべり軸受は、さまざまな産業で幅広く使われています。たとえば、航空機、自動車、機械製造、包装等の各産業、あるいは医療、スポーツ製品や農業まで使用範囲は多岐に亘ります。 また、当社ではさまざまな試験データを大容量データバンクに収めています。試験後、新ポリマー混合のデータをプールに保存し、このデータが製品の寿命計算に使われます。「エキスパートシステム」とよばれるこのシステムでは、最大荷重、回転数、温度、軸・ハウジング材質等のデータを入力すると、最適なプラスチック製軸受の選択と予測寿命が計算できます。


17. すべり軸受の摩耗に与えるファクターは、どのようなものがありますか?


1: 振動運動での摩耗  - イグスイグリデュールプラスチック製すべり軸受

影響要因:

軸の選択: さまざまなすべり軸受にさまざまな軸材質を推奨。 軸と軸受の組合せによって、摩耗への影響はさまざまに異なります。

負荷: ラジアル荷重(面圧)が上昇すると、すべり軸受の摩耗も増加します。 すべり軸受により、高負荷使用を対象として設計したものもあれば、負荷は少ないことを前提とした製品もあります。

速度と稼動の種類: 速度が上昇すると摩耗も増加します。 さらに動きの種類(振動、回転、リニア等)も摩耗率に大きく影響します。

温度: 温度はある高さまでは、軸受の摩耗にほとんど影響を与えません。しかしそれを超えると、これが急速に増加します。 プラスチック製軸受は選択した材質により、かなり広い温度範囲に亘って適合性を示します。 しかし最高使用温度を超えると、摩耗は明確に増加します。 ほとんどのイグリデュール材質で、摩耗率は温度上昇に伴って増加します。しかし例外もあり、温度が高くなって逆に最小の摩耗量となる材質もあります。

汚れ環境: 汚れと埃は軸と軸受の間に集まります。これが摩耗の原因となります。 自己潤滑性のあるプラスチック製すべり軸受が、ここで強みを発揮します。潤滑油もグリスも使用していないため、汚れと埃が軸について軸受を損傷させることがないからです。

薬品との接触: プラスチック製すべり軸受は完全に錆びない、そして多種の薬品に対して耐性があります。しかしある特定の薬品はすべり軸受特性に構造上の変化を与えるため、硬度を下げ摩耗を上昇させます。


2: さまざまな軸タイプによる摩耗試験.

すべてに適用されること: 使用条件とパラメータをより正確に把握していれば、イグリデュール材質の選択にもそれを反映でき、より正確な選択と寿命計算が可能になります。条件をより詳しく把握することがまず重要です。


18. 軸受摩耗は軸受のすき間にどのような影響を与えますか?

軸受の摩耗とは、材質がスライド表面すなわち 軸受内径で削られていくことです。

軸受と軸間のすき間は、軸受と軸の公差から計算できます。


使用開始時のすき間は、実際に計測した軸受の内径と軸の外径差です。 軸受内径の摩耗が進むと径が広がり、すき間が増大します。
イグリデュール製すべり軸受は層状となっていない、つまり素材の厚さ全体にわたって均一に摩耗ゾーンを形成しているので、摩耗限界値というものがありません。 その代わり摩耗限界は、許容される最大のすき間がそれとなります。これは使用および使用条件によって大きく異なります。 精密制御弁で許されるのは、非常に小さなすなわち数百分の1程度の摩耗(とすき間拡大)です。 農業使用では、軸径50mm以上においてもすき間が1mmでも大きすぎる場合が多々あります。


19. どのような場合にクシロス ポリマー製ボールベアリングを、イグリデュール 樹脂製すべり軸受の代わりに使う必要がありますか?

一般的に、低荷重下での連続的な高速回転(毎秒1.5メートル以上)の場合、イグリデュール 樹脂製すべり軸受よりもクシロス ポリマー製ボールベアリングの方が適しています。 ポリマー製ボールベアリングの摩擦係数はすべり軸受に比べて明らかに低く、それが低発熱、低摩耗に繋がるからです。
 
ボールベアリングの内径は主要な要因です。 内径が小さいほど毎分のベアリング回転数が少なくなり、これが発熱や放熱にプラスの影響をもたらします。 ボールベアリングの直径が大きくなると、最大許容荷重が増える反面、最高速度が低下します。
 
高荷重下での用途には、当社の複列ボールベアリングが適しています。 汚れや研磨材が生じる環境には、シールド付きクシロス ボールベアリングをご用意しています。


20. Stick-Slip-Effect「スティックスリップ現象」とは、何を意味しますか?

スティックスリップ現象(stick「付着する」+slip「滑る」)とは、二つの物体を対向方向に滑らせた時に生じる現象のことです。 この現象は物体を動かす際、静止摩擦力が動摩擦力よりもはるかに大きい場合に生じます。
 
滑らかな床上で重い箱を押して動かす場合を想像してください。箱は重く、動かすには箱が動くまいと抵抗する力、すなわち静止摩擦力に対抗するだけの大きな力を加える必要があります。 箱は床の上を滑ります。 表面が滑らかなため動摩擦力は小さく、箱は素早く加速します。 箱が早く滑るため、箱に伝達できる力はより小さくなります。 最終的に、箱に作用する力は静止摩擦力を超えるには不十分となります。 箱は停止し、静止摩擦力を上回るためにはまた大きな力を加える必要があります。そしてこれが繰り返されます。停止 - 動き出し - スライド - 減速 - 停止 - 動き出し… 実際には、これらは高速で進行し、ガクガクとした動作として現れます。 。
 
この現象は様々な領域で起こっています。 ワイパーは車のフロントガラス上でつっかえます。 チョークを正しくない角度で持つと、黒板に書くときにきしみます。ドアの蝶番もきしみます。 これがなければバイオリンやチェロ等の弦楽器は機能しないでしょう。というのも、音は弦と弓の間のスティックスリップ効果である振動によって生じるからです。 。
 
しかし、摩擦学的に最適化された材質の場合、この現象は望ましくありません。 振動は構造全体に渡り、多くの場合耳障りなきしみと知覚される雑音を引き起こします。 理想的な摺動運動は、不規則な引っ掛かりを伴うものとなり、軸受の摩耗を増大させます。 この現象は、静止摩擦力と動摩擦力の差を最小化することによって相殺する事ができます、それには減振性のある材質を採用する、全体の安定性を向上させる(例: 予圧式軸受)あるいは互いを分離するような材料(例:潤滑剤)を使用するなどがあります。

1. 外力 > 静止摩擦力
外力(矢印1) が静止摩擦力(矢印2)を上回る。 箱が動き始める。
 
2. 外力 = 静止摩擦力
静止摩擦力は動摩擦力(矢印2)になり、箱は素早く滑る。
 
3. 外力 < 動摩擦力
外力(矢印1) が不十分で動摩擦力(矢印2)に対抗できない。
 
4. 外力 < 静止摩擦力
動摩擦力は静止摩擦力になる。 力は不十分であり、箱は停止している。


21. イグリデュール軸受はRoHSに準拠していますか? また、RoHSの意味は?

EU指令2002/95/EG(RoHS 1)は、2013年1月3日にEU指令2011/65/RU(RoHS 2)に変更されました。
この指令では、EU市場で流通する電気・電子機器に含まれる有害成分の制限を規定しています。 RoHSは「Restriction of (the use of certain) Hazardous Substances」の略称で、日本語では「(特定)有害物質(の使用)の制限」となります。
多くの材質や製品において完全な排除は技術的に不可能なため、具体的な制限値が定義されています。
電子機器に多く使用される鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニル(PBB)およびジフェニルエーテル(PBDE)が該当します。 例として、はんだ付けまたは金属製複合軸受の成分としての鉛の使用、および難燃剤としてPBBの使用などが挙げられます。 また多くの合金に、これらの物質が使用されます。