アイスクリーム自動販売機のギアボックスとエナジーチェーンシステム

暑い夏になると全国各地の自動販売機には涼しげな商品が並び、私たちは冷たいアイスクリームを食べたくなります。ボーフムを拠点とするSeco Manufaktur社が製造したsec°mat IC Oneは、人目を引く面白いアイスクリーム販売機です。この次世代型アイスクリーム自動販売機は、イグスのApiroロボットキネマティクスを搭載することで、優れた耐久性や低メンテナンス性を実現するだけでなく、ユーザーの記憶に残る体験を提供します。

概要

夏に、友人達と一緒にアイスクリーム販売機でアイスクリームを購入するために財布から小銭を探していると、最後のアイスクリームが出る頃には、最初のアイスクリームはすでに溶けています。しかし、sec°mat IC Oneがそんな状況を一変させます。インタラクティブなタッチディスプレイ式のアイスクリーム自動販売機に、初めてショッピングカート機能が搭載されました。ユーザーは自分の好きなアイスクリームを組み合わせ、非接触で素早く決済し、グループ全員分の注文を一度に済ませることができます。また、透明なガラス越しに自動販売機の内部状況を確認できるので、待ち時間の退屈を解消してくれます。
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アイスクリームを選ぶと、ロボットがスムーズに移動し、冷凍庫を開けてアイスクリームを持ち、取り出し口に入れます。

問題点

柔軟性耐久性に優れ、メンテナンスフリーで動きを見ていると楽しくなるような、費用対効果の高いロボットキネマティクスを見つけること、それが解決すべき問題でした。開発者は当初、スカラロボットを検討していました。「しかし、スカラロボットの場合、常時メンテナンスが可能な工場に設置しないと、時間の経過とともにエラー率が非常に高くなることが判明しました」とSeco Manufaktur社のCEO、フランク・クーン氏は言います。「我々にとってメンテナンス頻度の低減と耐久性は、特に重要なポイントでした」

解決方法

開発プロセスにはイグスの専門家も参加し、一緒に検討した結果、モジュール式ドライギア Apiro ギアボックスシステムに解決策を見出しました。ここで重視した点は、トライボロジー的に最適化されたウォームギアです。耐食性、耐薬品性に優れた高機能ポリマーにより、高い安定性、軽量、長寿命、メンテナンスフリーを実現します。ジョイントは、アルミ製多機能プロファイルで取り付けられます。これにより、中心の空いたスペースに駆動軸を挿入でき、逆回転するウォームギアの動作によりアルミ製プロファイルが回転します。そのため、ロボットや回転用途に最適です。直動ウォームギアによってアルミ製プロファイルが直線走行、もしくはウォームギアが直線プロファイル上を走行します。すべてのウォームギアのクリアランスは非常に小さいです。sec°matの最終的な組立品には、3軸の直交ロボットに加え、2つのエナジーチェーンE2チェーンフレックスケーブルが搭載されています。「これは、技術的に最適なだけでなく、視覚的にも人目を引くことができます」とクーン氏は言います。「このアイスクリームが取り出される工程をお客さまに見ていただけるのが特徴です。私たちはただ冷やすことのできる工業的なソリューションを求めていたわけではありません。このシステムを、視覚的に魅力があり、ユーザーの好奇心をかき立てるものにしたかったのです」
sec°mat IC One アイスクリーム自動販売機 視覚的な魅力あふれるSeco Kältetechnik社のsec°mat IC Oneは、ユーザーフレンドリーでデジタルネットワークに対応し、さらにおいしいアイスクリームがいっぱい詰まっています。
sec°matのアイスクリーム自動販売機にイグス製品を搭載 内部の中核となる要素は、Apiroキネマティクス、エナジーチェーン、チェーンフレックスケーブルで構成されたイグスの自動化ソリューションです。
sec°matに搭載されたApiro Apiroロボットキネマティクスは、見て楽しいだけでなく、柔軟な設計で耐久性があり、メンテナンスが不要です。

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