連絡先
イグス株式会社

〒130-0013 東京都墨田区錦糸1-2-1

アルカセントラル

03(5819)2030
03(5819)2055

ロボット・ハンドリングシステム - プリント基板

ハンドリングシステム

プリント基板の新しいハンドリングシステム(独シュミット・テクノロジー・システム社)には、従来の直線システムに代わって6軸ロボットが導入。 ロボットのエネルギー供給およびシグナル送信には、イグス エナジーチェーン トライフレックスRを使用しました。

 
柔軟性の高いエネルギー供給システム - クリーンルームで使用

プリント基板のハンドリングで、従来の直線型システムに代わり、6軸ロボットが導入されました(独シュミット・テクノロジー・システム社)。 ロボット・グリッパーへのエネルギーおよびシグナル送達・送信は、イグスのトライフレックスRがサポートします。

シュミットグループ(本社、独フロイデンシュタット)は、太陽光発電板およびプリント基板の開発・製造の専門メーカーです。 シュミット社の機械・設備は、プリント基板、太陽発電モジュール、ディスプレイ類のさまざまな加工において、すなわちエッチング、ラミネート、剥離、硬化、レーザー加工、測定・検査、搬送で、頻用されています。プリント基板メーカーと同様、シュミット社もグローバルに事業展開。生産会社は各加工段階ごとの機械・設備に特化し、それぞれ専門化を図っています。生産拠点は南ドイツ、販売およびサービス拠点はそれぞれ北米および東アジアにあります。

プリント基板のローディングとアンローディング

シュミットグループの社員数は600人、うちおよそ50人がシュミット・テクノロジー・システム社(独オストシュヴァルツバルト・ニーダーシャッハ)で従事しています。 ここには、ハンドリングシステムのコンピテンスセンターがあります。 シュミット社の製品プログラムには、ローディングおよびアンローディングシステムもあります。 この設備では、たとえばカセット上に配置されたプリント基板を個々に分け、搬送ベルトを通じてマシニングセンターに送ります。

6軸ロボットで高い柔軟性
生産スピードの向上が必要とされ、さらにカスタマーからより大きな柔軟性が要求されるようになり、まったく新しい世代のハンドリングシステムが開発されるようになりました。 それまで1軸対応で直線型を使用していたところに6軸ロボットが初めて導入され、プリント基板カセットのローディング・アンローディングのサイクルタイムが7秒以下に削減。「このシステムで重要なのは、サイクルタイムの短さよりも、その高い柔軟性にあります」と、同社のライナー・グレーバー設計部長は話します。

ハンドリングシステム

このハンドリングシステムのグリッパーは非常に複雑です。ここには、イグスの多軸型エナジーチェーン トライフレックスRを使って、エネルギーおよびシグナルの送達・送信が行われます。

 

ロボットのプログラミングは自由なので、組立てあるいはハードウェアの変更をせずに、動きを変化させることが可能です。 「たとえば、カセットのローディング・アンローディングはさまざまな傾斜角度で行えます。さらに、必要に応じてプリント基板の回転もできるので、動きの自由度は非常に大きいのです」。

ハンドリングシステム

ロボットはプリント基板を、コンベヤベルト2本のうち1本のカートリッジから取り出し、搬送ベルトの上に置きます。

 
並行ガイドで、連続ローディング・アンローディングが可能に

こうした設備はこの間、初めての設置です。 ここには並行して2つの取り出し部分があるので、ロボットはプリント基板をカセットから取り出し、搬送ベルトに載せる作業を連続的に行えます。カセット1つが完全に空になると、ロボットは次のカセットから取り出します。その間、初めの供給ベルト上では空ケースと次の満杯ケースが交換されます。

自由度がさらに向上 プリント基板のハンドリングには、非常に高い清浄度が求められるため、ロボットは完全にカプセルされた状態で運転します。 そのため、設備のコンパクト性が高い意味を持ちます。クリーンルームでは、すべてがセンチ単位で計算されるのです。 ロボットは機械ハウジングの中に押し込められたように見えますが、ハンドリングポイント3ヶ所を自由に動けます。 この設備でユニークなのは、グリッパーが自動的にプリント基板の大きさを認識することです。 真空式グリッパー付のキャリッジプレートは軽量カーボンファイバー製で、重量16kgの小型ロボットにも使用可能です。また、ハンドリング対象は7kgまで対応できます。

エネルギーはどのようにしてグリッパーに送られるのでしょうか?

グリッパー自身の開発と平行して、シュミット・テクノロジーシステム社の設計部門では、エネルギーおよび制御シグナル、そして圧力空気をどのようにしてグリッパーに送るかという課題に取組みました。 ロボット内部にもエネルギー供給のスペースはありますが、この空間にすべてのケーブル、ホースを通すことはできませんでした。 エネルギー供給ルートを外に確立する過程で、多軸運動が可能なエネルギー供給システム、イグスのトライフレックスRに遭遇したのです。 このエナジーチェーン「トライフレックスR」は、ロボット使用を目的として特別に開発されました。多軸動作が可能で、ロボットが第6軸の複雑なハンドリング操作をする時にも対応します。 小さな曲げ半径は、高い省スペース性も実現。同時に、曲げ半径とねじりのストッパーが外側にあるので、規定した曲げ半径を下回ることがありません。そのため、常に最小曲げ半径が維持され、長期のケーブル寿命を保証するのです。

クリーンルーム技術 : 材質の磨耗耐性が非常に高い

こうしてトライフレックスRは、同社が必要とする要件2点を満たしていました。さらにもうひとつの条件も、問題ありませんでした。トライフレックスRは、クリーンルーム使用に必要な、磨耗が極度に少ない材質を使用しているのです。 トライフレックスR製品には、材質はすべて「イグスNB」を使用しています。 クリーンルーム使用基準はIPA(フラウンホーファー生産工学自動化研究所)によって、エナジーチェーンE6およびE14シリーズで試験されました。 同研究所のウド・ゴメル研究員(物理学)は言います。「どの産業分野でも、清浄性に求められる条件は今後、ますます高くなると思います。 イグスのように早期に製品投資を始めた企業は、そうした中でも、市場力維持に問題は出ないでしょう」。 "

ハンドリングシステム

プラグやコネクトを取付け、すぐに取付けられる状態で納品することも可能

 
多軸運動が可能なエナジーチェーン

各リンクは「ボール&ソケット」によって接合され、あらゆる方向への動きが、高い引張力下でも非常に滑らかに行われます。 ボール&ソケット方式は、クルマのトレーラー連結器に似た仕組みで、スチールケーブルのような接続材を必要としません。 リンクの接続・取外しが簡単、どのリンクでも行えます。

ハンドリングシステム

トライフレックスRのエネルギー供給システムは、6軸すべてに対して自由な動きを可能にします。

 
組立は「プラグを差し込むだけ」

イグスは新しいハンドリングシステムのトライフレックスRエナジーチェーンを、すぐに取付け可能なハーネス済み「レディーチェーン」として納品します。ハーネスはそれぞれ駆動システムメーカーの仕様に従い、サーボケーブルおよびリゾルバーケーブル1本(ボッシュ・レックスロート社インドラマート・サーボモータ)と、圧力空気ホース2本および制御シグナル用バスケーブル1本をつけます。 独ケルンのイグス工場では、エナジーチェーンは個別にハーネスしています。シュミット・テクノロジー・システム社では、ただ「プラグを差込み」接続するだけです。 接続プレートもすでに取付け済みです。 イグス「レディーチェーン」のフルサービス・コンセプトは、システムのコンフィギュレーションでも同様です。イグスのエキスパートが、チェーンの長さ、接続ポイント、その他を厳選し、チェーンの動きの自由度を最大限可能にします。 こうして、同社の使用でも技術担当者に、「トライフレックスRのコンフィギュレーションは非常に早く、スムーズに行われました」と満足していただきました。 "

新しいスタンダード

エナジーチェーンの磨耗耐性の高さは2年半前、オートメーション界に新しいスタンダードをもたらしました。干渉点の問題なくスライドし、滑らかな内部構造がケーブル・ホースを効果的に保護します。 イグスの実験室では、激しい動きでの走行テストがすでに100万サイクルを超えています。

経済的にも納得
シュミット・オートメーション社の新しいハンドリングシステムへの使用例は、技術面だけでなく経済面でも納得のソリューションです。 「ロボット経費はここ数年で大きく削減されました。一方、ロボットの使用性は、直線運動の時代に比べて明確に上昇しました」と、同社のエンジニア、グレーバー氏は話します。 「エネルギー供給システムもコスト削減しました。従来6本必要だったチェーンが、現在は1本で足りるのです。

Plastics for longer life®:メンテナンス不要のスライドベアリング
この新しいハンドリングシステムに大して、イグス(スローガンとして「plastics for longer life®」を掲げる)が提供するのは、エナジーチェーンだけではありません。 複雑な動きをするロボット・グリッパーのスピンドルモータには、イグスの、潤滑材を統合した高機能プラスチック・スライドベアリングを使用しています。 従来のボールベアリングに比較して、このベアリングは大きな特性を発揮します。軽量、無給油・無潤滑運転が可能、そしてメンテナンスフリーで、長期的に磨耗に強いベアリング機能を実現するのです。 ここでは、潤滑材が周囲に及ぼす影響も生じません。クリーンルームでの使用条件を満たしています。 シュミット社は、こうしたベアリングの使用で豊かな経験があります。 独ニーダーエッシャッハで開発・設置された別の生産ラインでは、イグスのイグリジュール製スライドベアリングが100個以上使用され、文字通り「摩擦のない運転」を実現しています。

さまざまな分野での使用事例は、こちらをご覧ください。