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近年、都市で駐車する際に、スペースの問題に遭遇することがあります。車体は大型化が進み、さらに20~30年前と比べて、道路を走る自動車の数は格段に増えています。しかし、1980年代と現代の自動車の内装を比較すると、例えばトランクのスペースは現代の方が大幅に小さくなっていることが分かります。第一の理由として、現代の自動車は室内の安全性を格段に向上させていることが挙げられます。車の骨格はより厚く、頑丈になっています。また、車体には多様な技術が搭載され、さらに洗練されたインテリアデザインを実現するため、装飾も施されています。
この傾向は、機械やシステムについても同様です。現代の機械には、格段に多くの技術が備わっています。また、市場から機械のコンパクト化が求められており、エナジーチェーンの設置スペースにも影響を及ぼしています。技術拡大に伴いセンサーやバス伝送用のケーブル数も増えており、動力ケーブルと合わせてエナジーチェーン内に最小の曲げ半径で収納する必要があります。
小さな曲げ半径の動力ケーブルで生じる問題
大型テレビのディスプレイガラス製造など、強力なモータを要する機械では、曲げ半径175mmは困難な課題です。4Gx16mm²のシールド付き動力ケーブルの外径は、一般的に22mmから25mmです。曲げ係数は、外径23mmかつ上記の曲げ半径175mmで計算すると7.6xdとなります。 当然、こうした曲げ半径向けに設計されたケーブルも存在しますが、断面の大きなケーブルは、銅の含有量が多いため、非常に硬くなってしまいます。そのため、エナジーチェーン内で使用すると、プラスチック素材に大きな負荷がかかり、外被の破損につながることがあります。長いストロークの場合、PVCなどの柔らかい外被材質はコークスクリュー現象を引き起こす可能性があります。

最適な外被を確実に選定
イグスでは、チェーンフレックス動力ケーブルの外被に、PVC、PUR、TPEの材質をご用意しています。曲げ半径が小さい用途は、高い機械的負荷がかかるため、ハロゲンフリーの TPE ケーブルを推奨します。TPEケーブルは、PVC や PUR に比べて非常に高い耐久性と、長い耐用年数を実現できます。耐油性に非常に優れ、さまざまな耐薬品性も備えています。TPE の摩耗特性は、PVC や PUR ケーブルよりもはるかに優れています。イグスのハロゲンフリーTPEケーブルはすべてUL認証を取得しているため、アメリカでも使用できます。3,800m²のイグス試験施設で、シールド付き動力ケーブル4Gx25mm²を曲げ半径175mmのエナジーチェーンに収容した状態で耐久性を調べました。試験結果はこちらでご覧いただけます。

その他のソリューションとして、4心ケーブルの代わりに4本の単心ケーブルを採用することもあります。それにより、さらに小さな曲げ半径のチェーンが選択可能となり、多くの場合価格を抑えられます。クレーン業界においては、STSクレーンでこの方法が長年使用されています。
寿命予測計算
イグスの寿命予測計算ツールでは、お客様の用途に応じたチェーンフレックスケーブルの予測寿命を簡単に計算することができます。 またイグスでは、すべてのチェーンフレックスケーブルについて、最大36ヶ月無償交換保証および最大1,250万の往復回数の保証を提供しています。
最適なケーブル選定のため、お気軽にお問い合わせください。