望遠鏡およびアンテナ用エナジーチェーンシステム

頑丈なスチール構造、精密設計、高度な電子工学が組み合わさり、現代の望遠鏡、天文台、アンテナはハイテク機械となっています。20年以上にわたり、世界中の望遠鏡メーカーはイグスのエナジーチェーン、ケーブル、組立済みソリューションを使用してきました。仰角、方位角、回転構造において、長年にわたり信頼性の高いエネルギー供給を行っています。

エナジーチェーンシステムの特長

  • 軽量なプラスチックチェーンは、スチール製品と比較して43%の軽量化を実現
  • 摩擦、駆動力、振動を低減し、耐摩耗性にも優れ、作業現場での取り扱いが容易
  • ワールドワイドなサービス&保証
  • 経験豊富な望遠鏡専門家との連携が容易
天文台で使用されているエナジーチェーンシステム

仰角/高度

望遠鏡やアンテナの向きと地面がなす角度を仰角または高度といいます。ミラーや望遠鏡を正しい向きに調整するために重要です。エナジーチェーンは、垂直動作の際にケーブルをガイドするために使用されます。

高度に合わせて搭載されるエナジーチェーン
エナジーチェーン E4.1

エナジーチェーン E4.1

  • ほぼ全ての用途に対応するイグスの標準品
  • 堅牢、静音、モジューラー式
  • 組み立てと収納が簡単
E4.1型についてさらに詳しく

方位角

望遠鏡やアンテナでは、鉛直方向の角度に加えて、水平方向の回転が重要な動きとなります。この回転角度を方位角と言います。イグスのシンプルな回転システムでは、最大600°までの旋回角度が可能です。この例では、2層にそれぞれ2本の軸周回転型エナジーチェーンを使用しています。

RBRシステムによる方位角
RBRシステム

RBRシステム

イグスは長年にわたり、回転動作を伴うエナジーチェーンシステムに携わってきました。当社のRBR(逆曲げ加工仕様)システムは、最大600°までの回転角度に対応するソリューションとして、世界中の多くの産業でその性能が実証されています。

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方位角/回転構造

方位角を決定する構造の下、すなわち望遠鏡の「お腹」に当たる部分に、システムの全てのケーブルが集まっています。この特殊な旋回ポイントは方位軸または回転構造とも呼ばれています。大量のケーブルを安全かつ確実に管理することが大きな課題です。そのため、エナジーチェーンやケーブルは複数の階層に分散して配置されることが多いです。この例では、3層それぞれで2本のチェーンが配置され、上下で連動しています。

MRMシステムによる方位軸/回転構造
MRMシステム

MRMシステム

マルチ回転モジュール(MRM)は回転角度が600°以上の用途向けに開発されました。回転運動を重なり合う層へと拡張し、最大900°の回転角度を可能にします。

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望遠鏡の旋回運動

その他の使用領域

望遠鏡用エナジーチェーンの最大の課題である高度、方位角、回転構造の他にも、様々な応用が考えられます。例えば、巨大なドームの回転運動や、ハッチの開閉システムなどにも可動ケーブルが使用されています。ここでも、当社のエナジーチェーンがケーブルを保護しながら、軽快でスムーズな走行を確保しています。


組付・設置サポート & オーダーメイド対応

当社は、チェーンやケーブルを確実に供給するだけでなく、システム全体の設計でもお客様をサポートします。当社のエンジニアリングチームは、長年にわたり世界中の望遠鏡システムの装備に携わっており、ドラフト作成から設置、そして現場での試運転まで対応します。
設計計画

使用事例