レディーチェーンで作業時間を80%短縮

ハーネス済みエナジーチェーンで工作機械シリーズの省スペース・軽量化を実現。

DVS Universal Grinding社は、ワークショップのための汎用的な機械を常に目指してきました。UGrindは、ワークを素早く、簡単に、そして低コストで旋削・研削します。電動駆動用の高精度ロータシャフトから、スポーツカー用の硬質アルマイト処理ブレーキディスクまで、あらゆるものを製造する使い勝手の良い工作機械を提供しています。小・中ロットの製造に重点を置いています。DVS Universal Grinding社は、確実なエネルギー供給のために、組立済みエナジーチェーンシステムを使用しており、それによって作業時間も80%短縮できています。

概要

  • 要望:エナジーチェーンE4.1Lおよびエナジーチェーン E4/ライトを、チェーンフレックスケーブルと共に組立済みレディーチェーンとして設計
  • 要件:機械が取るスペースはわずか7平方メートルのため、チェーンも狭い設置スペースに組み込む必要がありました。組立ても迅速に行わなければなりませんでした。
  • 産業:工作機械製造
  • お客様のメリット:組立て済みチェーンは、設置時にお客様の作業時間を80%削減します。 レディーチェーンを搭載した最初の機械は、1年半以上にわたり、週6日、24時間使用され、何の問題もなく稼働しています。
工作機械 UGrind 800 DD DVS Universal Grinding社のUGrind 800 DDは、すでに有名なブレーキディスクメーカーが、鋳物や硬質アルマイト処理およびカーボンセラミック製ブレーキディスクの研削に使用しています。

問題点

DVS Universal Grinding社のDVS UGrindは、内面・外面・平面の旋盤加工と、内面・外面・平面の研削加工が可能です。金属精密加工に特化した同社は、内面・外面に拘わらず、旋削、測定、研削のすべての作業を一度に行える機械を開発しました。目指したのは、シンプルで操作性に優れ、少量のワークであっても柔軟に低コストで生産できる機械です。
UGrind 800は、電動駆動用の中空軸やブレーキディスクなどの小・中ロットを、たった1回のクランプで製造することができます。機械の操作はタッチパネルで行うことができ、難しいプログラミングの知識は必要ありません。測定やリワークを含む製造は、ボタンを押すだけでできるので、オペレーターの頻繁な介入は不要です。
UGrindの心臓部は、自社開発の多機能タレットで、用途に応じて最大5つのツールを装備することができます。タレットの動作半径は270°(±2″)です。適切なツールを使用すれば、UGrindは内面・外面・平面研削、コーン研磨、そして様々なハードターニング加工を行うことができます。測定プローブを用いてサイズと最終寸法をチェックするので、時間のかかる手直しが不要です。多機能タレットは、ユーザーに応じて構成することができ、後付けも容易にできます。また、エンドユーザーは、複数のマシンを購入して貴重なスペースを取らずにすみます。
スペースについて言えば、このシステムが必要とする面積はわずか7平方メートルです。これを実現するには、全コンポーネントが各設置空間にうまく適合している必要があります。例えば、エネルギー供給システムは、ケーブル・ホース・油圧ホースから多機能タレットへの供給を確実に行う必要がありました。組立ても迅速に行わなければなりませんでした。

解決方法

当社は、エネルギーとデータを供給するために、すぐに取付け可能な完成したエナジーチェーンシステムであるレディーチェーンをお客様に提供しました。これまでは技術者がチェーンリンクを一つ一つ組立てたり、ケーブルを通したりと手間がかかっていましたが、当社のハーネス済みシステムではそのような作業が必要ありません。これにより、お客様は作業時間を約80%短縮することができます。エネルギー供給システムには、チェーンフレックスケーブル製品シリーズの複合ケーブルやエンコーダケーブルのほか、油圧ホースやクーラントホースが使用されています。すべてのパーツは、既に適切なプラグインコネクタでハーネスされています。このケーブルとホースは、エナジーチェーン専用に設計されており、3,800平方メートルの試験施設で実際の条件でテストされています。お客様にはその組立品の保証を提供しています。
DVS Universal Grinding社は現在、この機械シリーズを2つのサイズで提供しています。 UGrind 800は中心間距離が1,200mm以下のワークに、UGrind 1500は1,800mmまでのワークサイズに対応しています。同じ機能を持つ大型の機械では、チェーンシステムをチェーンリンク3つ分延長するだけで済みました。現在、機械に設置されているレディーチェーンシステムは、3つのハーネス済みエナジーチェーンで構成されています。Z軸では、2本の軽量なエナジーチェーンE4.1L(E4.38L型)が、多機能タレットに適切なケーブルとホースを供給します。迅速に組立てることができ、費用対効果にも優れています。X軸においても、非常に軽量で費用対効果の高いエナジーチェーンE4/ライト(14240型)が使用されています。サイドリンクの厚みを減らし、クロスバーを薄くすることで、チェーン内部にケーブルを収納するスペースを確保しています。DVS Universal Grinding社は、エナジーチェーンシステムの品質にも納得しています。レディーチェーンを搭載した最初の機械は、週6日、24時間の大量生産でも、1年半以上にわたり何の問題もなく稼働しています。

「レディーチェーンを搭載した最初の機械は、週6日、24時間の大量生産でも、1年半以上にわたり順調に稼働しています。そのため、私たちは今後もイグスと協力していきます。」
 
DVS Universal Grinding社のCEO、Sabri Akdemir氏
工作機械 UGrind 800 DD UGrind 800 S(標準構成)の心臓部である多機能タレットは、内面・外面・平面の研削加工、内面・外面・平面の旋盤加工、そして測定を可能にします。
工作機械のチェーンフレックスケーブル イグスのケーブルとエナジーチェーンは、Z軸上でコネクタに接続され、多機能タレットにエネルギーと媒体を確実に供給するために使用されています。
機械に設置されているエナジーチェーン X軸にも当社E14型のハーネス済みエナジーチェーンがあります。レディーチェーンを使用することで、DVS Universal Grinding社の作業時間を80%削減することができました。