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ハーネスのいらない織機 ― 革新的な織機に使用される無潤滑のポリマー製すべり軸受


Gitec社の開発したUniShed2は、まったく新しいタイプの織機で、それ故に真に革新的と言えます。その理由は、電気機械式の「ハーネス」の代わりに、イグスのすべり軸受を使った揺動機構を使用している点にあります。このすべり軸受には、高機能ポリマーのイグリデュールJ3製が採用されています。
 
繊維産業は、ジャカードという名前と密接な関係があります。1800年、リヨンでジョゼフ・マリー・ジャカードは、パンチカードを用いて、個々の図柄を読み込む織機を発明しました。この織機は、彼の名前にちなんでジャカード織機と名付けられました。ジャカードは、工場の自動化とコンピューター技術の発展に大きく貢献しました。それから100年後、ハーマン・ホレリスのような先駆者たちが、パンチカードを最初の自動データ集計装置のデータ記憶媒体として使用しました。
Gitec社が発明したUnished2は、世界初のハーネスを使わないジャカード織機です。 Gitec社が発明したUnished2は、世界初のハーネスを使わないジャカード織機です。

問題点

年中無休で常時稼働。機械は、できる限り長寿命である方がいいです。なぜなら、ダウンタイムのたびに、多くの修理やメンテナンス作業、コストが発生するからです。

解決方法

イグリデュールJ3材質により、機械の耐用年数が大幅に向上しました。メンテナンスフリーで無潤滑のため、周囲のほこりや汚れが軸受部に付着することもありません。

「当初は、別のメーカーのベアリングを使っていました。問題なく機能していましたが、非常に高価でした。繊維産業は価格に非常に敏感で、個々の軸ごとに複数のベアリングが必要だったため、イグスのベアリングを採用することにしました」
 
Gitec社の開発責任者、Roland Michel氏

 

世界初のハーネスを使わないジャカード織機

織機のパンチカードシステムに代わって、電子制御装置が登場したのは、1980年代になってからでした。基本的な機械的原理は変わらず、その後も長く使用され続けています。一本一本のたて糸は、いわゆる「ハーネスシステム」と呼ばれる機械を介して移動します。このシステムの連結部では、フックとプーリーブロック、またはリターンスプリングを使用しており、これにより、設計したパターン通りに各綜絖(へドル)を上下させることができます。個々のハーネスは通常、磁石で操作されています。
 
現在では、このような非常に複雑な方法に代わりに、さらに柔軟な方法が開発されています。それが、Gitec社が開発した世界初のハーネスを使わないジャカード織機「UniShed2」です。この織機では、たて糸一本一本をピエゾアクチュエータを使って制御しています。フックとリターンスプリングを使用する従来のハーネスシステムに代わり、機械的な揺動システムが採用されています。
Gitec社の織機 128個あるピエゾアクチュエータを搭載したモジュールはそれぞれ、揺動シャフトにある2つのイグリデュールJ3製すべり軸受に取付けられています。

新しい製織方法の特長

この新製法には、利点が多くあります。開発責任者のRoland Michel氏によれば、「この機械では、より効果的で効率的に工程を制御できるため、図柄を自由に作成することができます。また一本一本の糸の動きは、光学的にモニターされているので、この機械での作業も信頼できます。また、機械自体は非常にコンパクトなので、消費エネルギーも約20%削減できるようになりました」
 
UniShed2の最初の試作機は、すでにユーザーが実証実験を行っており、他の試作機も社内試験段階にあります。この機械の開発は、繊維業界で大きな注目を集めており、Gitec社は市場で恒久的な成功を収めるだろうと言われています。「私たちは、旧来の技術の80パーセントが、この新製法に代わるだろうと確信しています」
 

お客様の要望:耐久性の高い無潤滑なベアリング

一番最初の試作機を製作する際、克服しなければならなかった技術的な設計課題に、揺動シャフト用のベアリングも含まれていました。この揺動シャフトは、直径は50mmで、電動カルダンシャフトドライブを使って、サーボモータで動作します。Roland Michel氏によれば、「シャフトが揺動し、機械は年中無休の耐久ランナーのように休みなく稼働するため、ベアリングに大きな負担がかかります。同時にこのシャフトの下で織物が生産されるため、潤滑剤を使用することができません。当初は、別のメーカーのベアリングを使用していました。問題なく機能していましたが、非常に高価でした。繊維産業は価格に非常に敏感で、個々の軸ごとに複数のベアリングが必要だったため、私たちはイグスのベアリングを代わりに採用することにしました」

新開発のポリマー材質を使用

当初は、標準イグリデュールJ材質が想定されていました。この材質は、耐久性という点で極めて優れており、高い耐摩耗性と低吸湿性を備えています。しかし、「Better is the enemy of good(過ぎたるは及ばざるが如し)」という言葉に従って、イグスはさらに優れた耐摩耗性を特長とする新素材としてイグリデュールJ3を開発しました。使用条件にもよりますが、イグリデュールJの最大3倍も長い耐用年数を実現しました。
イグスのセールスコンサルタント、Joachim MayerとGitec社の開発責任者、Roland Michel氏 イグスのセールスコンサルタント、Joachim MayerとGitec社の開発責任者、Roland Michel氏

さらに、今年の初めから他の15種類の高機能ポリマーとともに標準製品となっているこの材質は、吸湿性が低いという特長があります。Roland Michel氏が説明するように、これは、Gitec社にとっても非常に重要な特性でした。「当社の機械は、非常に湿度の高い国で使用されることが多いのです。そうした国では、使用前であっても、保管中にプラスチックが膨張することがあり、それがベアリングのすきまに影響していました」

エアバッグの新しい製造方法

現在、この機械は、ノイウルムのテクニクム・トレーニングセンターで使用されています。モジュールは11個あって、それぞれピエゾアクチュエータが128個備え付けられています。モジュールはそれぞれ2つのベアリングで支えており、各軸には直径50ミリのイグリデュールJ3ブッシュが22個取り付けられています。
 
Gitec社はUniShed2を使って、衣類、ホームテキスタイル、そして特にポリエステルやポリアミド、GRP/CRP素材のテクニカルファブリックなど、ジャカード織機を使用する分野を広げることを目指しています。現在、ノイウルムでは、エアバッグの新しい製造方法が試験中です。Roland Michel氏によると、「これまでのエアバッグは、2つのパーツを縫い合わせて作っていましまた。つまり、各パーツは最初にカットされてから、コーティングしていました。UniShed2では、1枚の素材でバッグを織る方法を試しています。これにより、工程がかなり簡単になります」
 
伝統的な繊維機械メーカーであるGrosse社から生まれたGitec社は、繊維生産のプロセスチェーンに力を入れる中国企業の子会社として、工業用織物の製造にも直接的に関与しています。親会社は上海近郊に自社製織工場を持ち、業務用の高品質なジャカード生地を製造しています。
軸受部のイグリデュールJ3すべり軸受 イグリデュールJ3すべり軸受を使用した軸受部

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