イグス材質は木製軸上でどのように動作するのでしょうか。
ドライリン製品開発者のラース・フェンガーへインタビューしました。
「木製軸にドライリンRを搭載」する研究を行う決め手となったポイントは何ですか。
ドライリンリニアベアリングは、表面圧が低いため、表面の硬化処理が必要なボールベアリングとは異なり、一般的に表面が柔らかい丸軸での使用に適しています。アルミニウム製軸やチューブ、非常に軽量なカーボン製軸が、すでに製品ラインアップに含まれています。そこで、現在は再生可能な原材料である木材を使用した研究を行っています。
どのような試験を行いましたか?
様々な木材の中から最初の選定を行うために、イグスの試験施設で引張強度試験が実施されました。そして、適切な木材を使用して摩擦係数と摩耗を測定しました。
結果はどうでしたか?
試験では、非常に上手く機能し、ドライリンリニアベアリングが木材に適しているということが分かりました。また、摩擦係数はスチールやアルミニウムと比べてわずかな違いしか見られず、ベアリングや軸の摩耗結果も非常に良好でした。当社の新しいドライリンR J4 ECOシリーズのリニアベアリングとの組み合わせでは、蒸したブナ材など、いくつかの種類の木材が相手材として特に良い結果を示しました。
特に重要なことは何ですか?
この試験は乾燥した試験施設で行われましたが、汚れや湿気が生じる環境では、ステンレスなどの材質とは対照的に、木材の測定結果を大きく変えてしまう可能性があります。当社では、木材に対する試験を常に拡大していますが、現地での入手も重要な役割を果たしています展示会では、このテーマに係る初めてのお客様の経験を集め、ドライリンと木材を使用したお客様のプロジェクトをサポートしたいと考えています。木製軸にすべり軸受を使用した最初のお客様のアプリケーションは、すでに開発済みです。