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イグリデュールX - 材質データ

重要な特長一覧

高温環境でも非常に優れた耐摩耗性
超高速での使用に対応
低吸湿性
水中で非常に優れた耐摩耗性
優れた耐薬品性
耐高荷重 ( > 60 MPa)
導電性
DIN EN ISO 846に準拠したカビ抵抗性

この材質が適する用途

面圧が150MPaまでの場合に最適
高温でステンレスを使用した場合の直動動作に対応
幅広い耐薬品性
-100℃～+250℃（短時間であれば+315℃まで）の温度範囲に対応
極めて低い吸湿率が必要な場合
広い温度範囲で耐摩耗性が良好な軸受が必要な場合

その他の材質が適する用途

高荷重下で優れた耐摩耗性が必要な場合
イグリデュールQ、スリーブ型軸受、mm
イグリデュールZ、スリーブ型、mm
低コストな水中用軸受が必要な場合
イグリデュールH、スリーブ型軸受、mm
イグリデュールH370、スリーブ型軸受、mm
局部荷重に対応
イグリデュールZ、スリーブ型軸受、mm

最大滑り速度

m/s	回転	揺動	直線
連続	1,5	1,1	5
短時間	3,5	2,5	10

表02: 最大スライド速度

許容滑り速度

イグリデュールXは、他のイグリデュール軸受よりも高速な用途向けに設計されています。これはイグリデュールXの優れた高温耐性と熱伝導率によるものです。そのメリットの一つが1.32という高い最大PV値です。ここに示した速度では、温度はそのときに発生する摩擦によって上昇し、長期許容温度の限界値にまで達する可能性があります。

すべり軸受の許容表面速度

すべり軸受の許容PV値

図04 摩擦係数とスピード、 p = 0.75 MPa

X = スライド速度 [m/s]
Y = 摩擦係数μ

図05: 摩擦係数と荷重、 v = 0.01 m/s

X = 荷重 [MPa]
Y = 摩擦係数μ

摩擦と磨耗

磨耗耐性と同様、荷重によって摩擦係数µも変わります。（図04と05）

イグリデュール X	無潤滑	グリス	油脂	水
摩擦係数　µ	0,09 - 0,27	0,09	0,04	0,04

表04: 摩耗係数 - イグリデュールX 対スチール鋼軸 (Ra = 1 μm, 50 HRC)

すべり軸受の摩擦係数

すべり軸受の耐摩耗性

軸材質

軸材質も摩擦と摩耗に大きく影響します。軸の表面が滑らか過ぎても、軸受の摩擦係数が増大します。平均粗度Ra = 0.6～0.8µmの研磨をお勧めします。

図06・07は、イグリデュールXすべり軸受をさまざまな材質の軸で試験した結果です。検討している軸材質が試験結果に含まれていない場合は、当社までお問い合わせください。
軸材質

図06: 磨耗、さまざまな軸材質を使用、回転（ p = 1 MPa, v = 0,3 m/s）

Y = 磨耗 [μm/km]

A = アルミ、硬質アルマイト処理
B = 快削鋼
C = S50C
D = S50C、クロム硬化
E = STKM12A
F = SUS304
G = SUS440B

図07：揺動時および回転時における各種軸材質との摩耗量（p = 2MPa）

Y = 摩耗量 [μm/km]

A = S50C
B = クロム硬化
C = SUS304

青= 回転時
ピンク= 揺動時

径 d1 [mm]	軸 h9 [mm]	イグリデュールX F10 [mm]	ハウジングH7 [mm]
3まで	0 - 0,025	+0,006 +0,046	0 +0,010
> 3 bis 6	0 - 0,030	+0,010 +0,058	0 +0,012
> 6 bis 10	0 - 0,036	+0,013 +0,071	0 +0,015
> 10 bis 18	0 - 0,043	+0,016 +0,086	0 +0,018
> 18 bis 30	0 - 0,052	+0,020 +0,104	0 +0,021
> 30 bis 50	0 - 0,062	+0,025 +0,125	0 +0,025
> 50 bis 80	0 - 0,074	+0,030 +0,150	0 +0,030

表07：圧入後の公差（ISO 3547-1による）

組込み公差

イグリデュールX製すべり軸受は、公差hで設計した軸（最小でもh9を推奨）に対応する標準ベアリングです。ベアリングは H7公差で圧入するよう設計されています。公称寸法で受け穴に取付けた後、ベアリング内径は公差F10で自動的に調整されます。特定の寸法については、公差は肉厚によって異なります（製品概要表をご覧下さい）。