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風、砂そして太陽: 太陽光発電システムに使用の樹脂製ベアリング

Conergy社が新しい太陽光発電トラッキングシステムに、イグスの部品を採用

太陽に向かって常に適切な角度を保つ:このことが、Conergy社の太陽光発電設備「ソーラーオプティムス」トラッキングシステムの高い信頼性を生み出しています。天文学アルゴリズムに基づいて制御される2軸の駆動システムは、環境にやさしいエネルギーの発電効率を30%上昇させます。 太陽光発電装置を厳しい気候条件の中、長期間メンテナンスフリーで稼動させるために、 Conergy社はイグスのブッシュ、ロッドエンドベアリング、リニアガイドを採用しました。

風力発電及び太陽光発電産業においてドイツは、その機械装置及び発電所の設計でトップの地位を築いています。 この地位は、Conergy社のような企業がその市場の多くを占めていることによります。Conergy社は、太陽光システム構築を手掛ける会社として1996年ハンブルグに創設されました。今日では、熱発生装置、冷却装置を主とした、再生エネルギーによる発電装置を製造しています。2005年TechDAXに上場し、創業当時からの成長率は1830%と驚きの数字を達成しています。 この実績を持って、Conergy社はドイツでも最も有力なテクノロジー会社となっています。

Conergy社の成功は1つに、同社が(風力、太陽光、バイオマスなどの)再生エネルギー発電における個々の装置ではなく、システム全体を販売していることにあります。これにはプロジェクトの管理や、サービス、コスト管理までもが含まれます。もう1つ大きな成長の鍵として挙げられるのは、独自の製品の開発・製造です。 このようなコンセプトのもと、太陽光パネルなど太陽光発電モジュールを統合した、ヨーロッパで最も近代的な発電所が、フランクフルト/オデールに建設されています。この発電所建設にConergy社が投じた費用は2億5000万€となります。 この発電所が完成すれば、約1000人の雇用が生み出される見込みです。

スペイン:SolarOptimusシステムを採用すれば、太陽光の多い地域で操業することで30%以上発電効率を上げることが可能です。

 
実際的な選択「作る?それとも買う?」

「作る?それとも買う?」の問題は、ハンブルクに本社があるGlobal Technology Team (GTT)社の 技術&サービス部門のヘッドであるElectronicsBernd Krabbe氏によって詳しい分析がなされています。「我々は市場を調査し、顧客の高い要求水準に応えられるシステムがあるかどうか見極めました。  もし、そのようなシステムが市場に存在しないなら、自社で開発しようというねらいからです。」 「そして、太陽光発電トラッキングシステムでは、市場にある製品が我々の顧客のニーズを明らかに満たしていなかったため、自社製品を開発し、SolarOptimusとして発表しました。

トラッキングがシステムが発電効率を向上

このシステムでは、太陽光の位置にあわせて発電装置の向きを変えることです。この2軸トラッキングシステムは、発電効率を30%上昇させることが可能なため、発電システムの操業者はこの装置の導入で十分にもとを取ることができます。 ドイツ及び周辺諸国では、太陽光発電モジュールの理想的な位置設定を光センサーで行っています。曇りの日にはこのセンサーは、常に最も明るい場所を向いています。 これはともすると、ドイツでは天文学的な解決方法を望めないかのような印象を受けますが、それは違います。 しかしながら、曇りの日が少なく、太陽の光が多く降り注ぐ南ヨーロッパでは、太陽光に対し発電モジュールを常に理想的な角度に保つシステムが更に有効であることは確かです。

トラッキングシステムの主軸には、イグリデュール(iglidur®)製ブッシュを装着。これによって、過酷な条件下でも摩擦の少ない旋回運動が確保されます。

 
悪天候条件でも、長期使用が可能

このトラッキングシステムは、南ヨーロッパの太陽光が強い地域で開発された「ソーラーオプティムス」にも採用されています。 Philipp Vanicek社の製品マネージャーは言います。「モジュールは天文学アルゴリズムに基づき、水平軸2本で稼動します。 「システムのフレームワークの開発においては、製品寿命が長くメンテナンスフリーであることが前提となりました。設備は遠く離れた地で、作業員もいないところで稼動しなければならないからです。 結果として、開発者は慎重をきして複雑な駆動システムを避け、構造は単純であっても質のよい部品を使用することとしました。 ベアリング選定に用いたこの理念を、モーターにも当てはめたのです。 「ソーラーオプティムス」のもう一人の開発責任者であるベルント・クラッベ氏は、「さまざまなベアリングメーカーに、弊社が必要とする機能を説明し、ソリューション提案を依頼しました。 「ここでは、ソーラー設備の設置場所が乾燥の激しい場所であることが多く、それ加え砂・微細塵の接触の問題がありました。 また、ベアリングが機能しなければならない温度範囲も非常に広いものでした。

イグリデュールを主なベアリングに採用

この条件下でイグスが提案したソリューションが最も納得のいくもので、「ソーラーオプティムス」の全ベアリング箇所にイグス製品が採用されることになりました。 20mの長さのある発電装置の骨組みを動かす主軸に、イグリデュール樹脂製ベアリングを使用することで、低摩擦とメンテナンスフリーが実現します。高性能ポリマー材質の持つ潤滑性により、汚れを寄せ付ける潤滑油の使用から開放されるのです。 無潤滑運転が可能であることは、苛酷な使用環境においてベアリングの寿命を延ばすためには最も重要な要件といえます。

Conergy社は数あるイグリデュール材質の中でも、標準的なイグリデュールGを選択しました。この材質は、低速から中速の旋回および回転運動に適しています。 汚れに優れた耐性を示すという点は、イグリデュールG製ブッシュにおけるもう1つの重要な特性です。

調整機講の運動学的見地から、Conergy社はイグスのドライリン(drylin®)リニアガイドを採用しました。

 
ベアリングで、モータの負荷軽減

Conergy社の開発部はまた、調節機講の駆動パーツの負荷軽減にリニアガイドを採用しました。 ここでも、イグスが開発した高性能ポリマーが使用されています:ドライリンリニアガイドの使用で正確な直動が実現しました。 ドライリンWのハウジングは高剛性を備えた亜鉛のダイカスト製品で、レールの上を安定的に動きます。摩擦・摩耗学的には、硬質アルマイト処理アルミニウムレールとイグリデュール製ハウジングの組み合わせで、スティックスリップ効果の無い低摩擦運動を実行するための前提条件が揃います。 可動部品を支える取付プレートにも、Conergy社の開発者のリクエストでイグス製品が採用されました。 砂と粉塵の問題もこのリニアガイドが解決します。「雪かき方式」で簡単に排除。スライド機能に影響を与えません。

接合:ソーラーモジュールとフレーム

発電装置のモジュールをつなぐ、ジョイントバーについては、Conergy社は igubal® (イグボール®) ロッドエンドベアリングを採用しました。 これらのコネクターは高い負荷に対応可能で、優れた吸湿性がありながら、従来の金属製ベアリングハウジングに比べわずか1/5の重量になります。 しかしながら、トラッキングシステムにとって更に重要なのは、ロッドエンドベアリングが、細かい砂や汚れが舞う環境であってもメンテナンスフリーで稼動できることです。 腐食あるいはブロッキングの恐れがなく、材質自体が潤滑性を持つため摩擦が非常に少なく、優れた摩耗耐性を生みます。

太陽光発電システムSolarOptimusに使用されているドライリンW を横から見た写真 可動パーツを載せるマウンティングボードは、Conergy社向けに特別に開発

 
南スペインから運んだ「テスト用の砂」を使った実験

モジュールのフレームの駆動システムは、メインの東西のトラッキング軸への荷重が10,000Nのとき、南北の軸には 6,800 Nがかかります。 最速でも秒速4mmの低速運転で、ドライブ機構は最速でのフル回転に対応しています。 それにもかかわらず、摩耗耐性に対する要求水準は高くかかげられています。なぜなら、周辺の環境条件が過酷であることが、全ての部品に大きな影響を与えるからです。 そのため当社は、SolarOptimus システムが最初に導入される南スペインの非常に細かい砂を用いて、包括的な試験を繰り返しています。 結果:実際よりも過酷な周辺環境を設定しても、イグスのベアリングはSolarOptimus全体の寿命を超えることがわかりました。 この結果から、樹脂製品が砂や埃に強いだけでなく、紫外線、気温の高低差、高湿環境にも耐性を保持していることがわかりました。

実際の使用で成功

一方、南スペインの地で稼動しているSolarOptimusシステム第1号が、天文学に裏付けられたトラッキングシステムが従来の太陽光発電よりも多くの発電量を生み出すことを、数ヶ月に渡り証明しています。この環境にやさしいエネルギーで、南スペインの800にも及ぶ設備が可動しています。 またConergy社は、他にもいくつか大型トラッキングシステムを利用したプロジェクトを計画しています。 Bernd Krabbe氏は言います「我々が手掛けたSolarOptimusシステムは、合計で13MWの電力を生成しています。

接続部品として機能している、イグボール(igubal®)ロッドエンドベアリングは、顧客のニーズに沿って設計されており、太陽光発電装置の各モジュールをフレームに繋ぎ合わせる役割りを果たしています。

 

イグスは、この素晴らしい開発の場に、単なる部品メーカーとしてではなく、顧客のニーズに合わせて最適化したベアリングの提供者として立ち会うことができました。 また、ユニット数が多ければ、製造コストの削減も図れます。 Conergy社が手掛けるこの開発の規模を考えると、注文数が増えることでしょう。

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