イグリデュールＧ - 材質データ

最大滑り速度

m/s	回転	揺動	直線
連続	1	0,7	4
短時間	2	1,4	5

表02: 最大スライド速度

許容滑り速度

イグリデュールG スライドは低～中速向けに開発。表02 に示された最大値は、低荷重時にのみ得られる値です。 ここに示した速度では、温度はそのときに発生する摩擦によって上昇し、長期許容温度の限界値にまで達する可能性があります。 実際はさまざまな影響の相互作用により、こうした限界値は必ず到達されるものではありません。

イグリデュールG	無潤滑	グリース	オイル	水
摩擦係数 [µ]	0.08 - 0.15	0.09	0.04	0.04

表04：スチールに対するイグリデュールGの摩擦係数 (Ra = 1µm、50HRC)

摩擦と摩耗

耐摩耗性と同様、摩擦係数µも速度と荷重によって変わります (図04、05)。

図06：回転時における各種軸材質との摩耗量（p = 0.75MPa、v = 0.5m/s）

X = 軸材質
Y = 摩耗量 [μm/km]

A = 硬質アルマイト処理アルミニウム
B = 快削鋼
C = S50C
D = S50C、クロム硬化
E = STKM12A
F = SUS304 G = SUS440B

図07：揺動時および回転時におけるS50C製軸との摩耗量と面圧の関係

X = 荷重 [MPa]
Y = 摩耗量 [μm/km]

A = 回転時
B = 揺動時

直径 d1 [mm]	軸 h9 [mm]	イグリデュールG E10 [mm]	ハウジングH7 [mm]
最大 3	0 ～ 0.025	+0.014 +0.054	0 +0.010
> 3 ～ 6	0 ～ 0.030	+0.020 +0.068	0 +0.012
> 6 ～ 10	0 ～ 0.036	+0.025 +0.083	0 +0.015
> 10 ～ 18	0 ～ 0.043	+0.032 +0.102	0 +0.018
> 18 ～ 30	0 ～ 0.052	+0.040 +0.124	0 +0.021
> 30 ～ 50	0 ～ 0.062	+0.050 +0.150	0 +0.025
>50 ～ 80	0 ～ 0.074	+0.060 +0.180	0 +0.030
>80 ～ 120	0 ～ 0.087	+0.072 +0.212	0 +0.035
>120 ～ 180	0 ～ 0.100	+0.085 +0.245	0 +0.040

表07：圧入後の公差 (ISO 3547-1に基づく)

はめあい公差

イグリデュールGは、公差hで設計した軸 (最小でもh9を推奨) に対応する標準軸受です。H7公差のハウジングに圧入するよう設計されています。公称寸法でのハウジングへの圧入後、軸受内径は公差E10に自動的に調整されます。特定の寸法については、公差は肉厚によって異なります（製品概要表をご覧ください）。

媒体	耐性
アルコール	＋ ～ 0
炭化水素	+
グリス、油脂、無添加	+
燃料	+
希釈酸	0 ～ －
強酸	-
希釈アルカリ	+
強アルカリ	0

+ 耐性あり      0 制限付きで耐性あり     - 耐性なし
すべての記載値は室温時 [+20 °C]
表05：耐薬品性

電気的特性

比容積抵抗	> 1013 Ωcm
表面抵抗	> 1011 Ω

その他の特長

耐薬品性イグリデュールG製すべり軸受は室温で、非常に優れた化学品耐性を見せます。 また、潤滑材に対しても、ほとんど全てに対して耐性を持ちます。 イグリデュールGは、ほとんどの有機・無機の希酸の影響を受けません。
 

放射線イグリデュールG すべり軸受は、強度 3 x 10² Gyまでの放射線に対する耐性があります。
 

耐紫外線性イグリデュールＧは、紫外線に対する長期的耐性があります。
 

真空真空中ではイグリデュールG すべり軸受中の気体放出が発生します。 真空では、乾燥したベアリングのみを使用します。
 

電気的特性イグリデュールＧベアリングは電気的に絶縁です。